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日本のソフト不正コピー率は19%、総額約1419億円、BSA調査

 BSAは24日、世界110以上の国と地域を対象とした国際調査「BSAグローバルソフトウェア調査2013」の報告書を公開した。

 2013年に日本国内のPCに正規ライセンスのないソフトウェアをインストールしている不正コピー率は19%で、前回調査(2011年)の21%から減少。不正ソフトウェア総額は13億4900万ドル(約1419億円)。国内企業のうち、正規ソフトウェアの使用を明文化した社内規程を整備している企業の割合は37%。

 BSA日本担当共同事務局長の竹下千恵氏は、「日本の不正コピー率が19%に低下したことを嬉しく思う一方で、わずか37%の国内企業でしか正規のソフトウェア使用を義務付けた社内規程を整備できていない結果は残念でなりません。不正ソフトウェアを使用するということは、必然的にセキュリティリスクを作り出しているということになります。正規ソフトウェアを使用するという社内規程を明文化している企業が想像していたよりも少なかったことから、今後はさらなるSAM(ソフトウェア資産管理)の普及および現状に適切な法整備に向けた活動に尽力していきたいと考えます」とコメントしている。

 全世界のPCソフトの不正コピー率は43%で、2011年調査の42%から増加。不正ソフトウェア総額は627億ドル(約6兆5972億円)。不正コピー率の増加は、新興経済国におけるソフトウェアの不正コピーが過半数を占めていたことが主な要因だとしている。

 地域別の不正コピー率は、アジア・太平洋が62%で最も高く、以下は中央・東ヨーロッパが61%、中南米が59%、中東・アフリカが59%、西ヨーロッパが29%、北米が19%。

 地域別の不正ソフトウェア総額も、アジア・太平洋が210億ドルで最も多く、以下は西ヨーロッパが128億ドル、北米が109億ドル、中南米が84億ドル、中央・東ヨーロッパが53億ドル、中東・アフリカが43億ドル。

 世界全体で、正規ソフトウェアの使用を明文化した社内規程を整備している企業の割合は35%。この割合は企業のIT管理者に質問したものだが、一般従業員に同じ質問をした結果は26%となり、IT管理者と従業員の認識には大きなギャップがあると指摘している。

(三柳 英樹)