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「Android TV」初搭載の円形STB「Nexus Player」、1万2800円で2月下旬に国内発売

 グーグル株式会社は、「Android TV」を搭載した初めての端末として、ASUS製セットトップボックス「Nexus Player」を2月下旬に国内発売する。価格は1万2800円(税別)で、Google Playや全国のY!mobileショップを通じて販売する。

「Nexus Player」製品紹介ページ

 Nexus Playerは、テレビにHDMI接続することで、インターネット上のコンテンツをテレビ画面で利用できるメディアプレーヤー。YouTubeやGoogle Play、Huluなどで提供されている映画やテレビ番組を再生できるほか、「FINAL FANTASY III」や「ソウルキャリバー」などのAndroidゲームを専用コントローラーでプレイできる。

 専用コントローラーは音声検索にも対応しており、文字を打ち込むことなくコンテンツを検索できる。また、スマートフォンをリモコンとして利用できるアプリ「Android TV Remote Control」をGoogle Playで公開している。ASUSからゲーム専用コントローラーも発売予定だ。

 同じくHDMI接続のスティック端末「Chromecast」と同様に「Google Cast」に対応しており、AndroidやiOS搭載スマートフォン/タブレットで再生する動画をテレビの大画面で視聴できる。HDMI出力は1080pに対応している。

 Nexus Playerの国内対応予定アプリは、代表例として「ビデオマーケット」「Hulu」「Hot Pepper Beauty」「料理サプリ」を挙げている。ホーム画面にはオススメのアプリやコンテンツが表示されており、例えば視聴したドラマの次話をオススメするといったレコメンドなどが表示される。また、アプリは順次追加予定としている。

「Nexus Player」のホーム画面。各アプリには視聴履歴に基づいたおすすめ動画をレコメンドする
Nexus Playerにはアプリをインストールできる。ボランティアが制作した「TED」視聴アプリ
VODサービス「Hulu」も利用できる
ゲームアプリをプレイすることもできる。画面は「ソウルキャリバー」

 なお、Nexus Playerの利用にはGoogleアカウントが必要で、アカウントの切り替えには対応していない。別のアカウントで利用したい場合は、一度ログアウトする必要がある。

 CPUはIntel Atomプロセッサ(1.8GHzクアッドコア)で、Imagination PowerVR Series 6 グラフィックス2D/3Dエンジンを内包する。RAMは1GB、ストレージは8GB。外部インターフェイスは、IEEE 802.11ac(2×2 MIMO)、Bluetooth 4.1に対応、HDMI出力×1ポート、MicroUSB 2.0×1ポート(Type-B)。本体サイズは120×20mm(直径×厚さ)、重さは235g。

 Nexus Player本体のほか、音声検索対応リモコン、電源アダプター、単4形電池×2などが付属する。HDMIケーブルは付属しない。

「Nexus Player」本体には、HDMI端子、MicroUSB端子、電源入力端子のみ。ネットワーク接続はWi-Fiのみとなる
本体に付属する専用リモコン
「Nexus Player」本体と専用リモコン、製品パッケージ
ASUSから発売されるゲーム専用コントローラー

「Android TV」はAndroid同様オープンなプラットフォーム

 Nexus Playerの発表会では、Google Play アジア太平洋地域統括副社長のクリス・ヤーガ氏が登壇。ヤーガ氏は、メーカーがAndroid TVを導入するメリットとして「コンテンツを美しいUIで視聴できることや、Androidは世界中で最も普及しているプラットフォームであり、テレビとAndroidアプリを1カ所で楽しめるのがメリット」と説明。

Google Play アジア太平洋地域統括副社長のクリス・ヤーガ氏
「Nexus Player」を操作するグーグルの松内良介氏(デベロッパーリレーションズデベロッパーアドボケイト)

 また「Android TVは、Androidと同様にオープンなプラットフォームであり、開発者がAndroid TV向けアプリに提供してくれることを期待する」と述べた。Android TVデバイスですべてのAndroidアプリが対応するわけではなく、マルチタッチなどタッチパネルでの操作を前提としたアプリはAndroid TV用に作り変える必要がある。

 Android TV対応テレビは、ソニー、シャープ、Philipsから発表されており、ヤーガ氏は「さまざまなパートナーとテレビ向けのデバイス開発が進むことを期待している」とコメントした。Android TV搭載テレビでは、Android TV上で1つのアプリのようにテレビ機能を扱う形になるという。

 Android TVは、「ロリポップ」ことAndroid 5.0ベースとなっており、AndroidとAndroid TVがシンクしてバージョンアップするかは決まっていないが、Androidと同様に機能を追加していくという。ただし、継続的なアップデートについては「モバイル端末と同じ」としており、メーカー次第となるようだ。

(山川 晶之)