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TPP協定が大筋合意、著作権侵害の非親告罪化、原著作物の収益性を大きく損なわない場合は適用せず

 環太平洋パートナーシップ協定(TPP協定)への交渉に参加している12カ国(日本、米国、オーストラリア、ブルネイ・ダルサラーム、カナダ、チリ、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、ベトナム)は、TPP協定の締結で大筋合意したと発表した。

 これを受け、内閣官房のTPP政府対策本部は、同協定の合意概要をウェブサイトで公開した。概要資料によると、本誌でもたびたびお伝えしてきた著作権に関する規定としては、以下のように言及されている。

著作物(映画を含む)、実演又はレコードの保護期間を以下の通りとする。

  1. 自然人(権力能力が認められる人)の生存期間に基づき計算される場合には、著作者の生存期間及び著作者の死から少なくとも70年
  2. 自然人の生存期間に基づき計算されない場合には、次のいずれかの期間
    (i)当該著作物、実演又はレコードの著作者の許諾を得た最初の公表の年の終わりから少なくとも70年
    (ii)当該著作物、実演又はレコードの創作から一定期間内に著作者の許諾を得た公表が行われない場合には、当該著作物、実演又はレコードの創作の年の終わりから少なくとも70年

故意による商業的規模の著作物の違法な複製等を非親告罪とする。ただし、市場における原著作物等の収益性に大きな影響を与えない場合はこの限りではない。

著作権等の侵害について、法定損害賠償制度又は追加的損害賠償制度を設ける。

 ここに盛り込まれている著作権保護期間の70年への延長、著作権侵害の非親告罪化、法定損害賠償制度の導入についてはこれまで、慎重な検討を求める声も上がっていた。その議論については、下記の本誌バックナンバーをご参照いただきたい。

(山川 晶之)