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スマホなどからのネット投稿、4人に1人が“悪意のある投稿”した経験、10代では4割超

 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は24日、2015年度の「情報セキュリティの倫理に対する意識調査」の結果を公開した。13歳以上のPCからのインターネット利用者5000人と、同じくスマートデバイス(スマートフォンまたはタブレット端末)からのインターネット利用者5000人を対象に、今年9月にウェブアンケート方式で調査したもの。

 PCからの利用者でインターネット上への投稿経験がある人のうち、“悪意のある投稿”をした経験がある人は24.7%。前年調査から2.5ポイント増加した。年代別では、10代で32.6%、20代で34.6%と3割を超えている。

 内容は「他人や企業の悪口」(8.8%)、「他人の発言を非難する内容」(7.9%)、「下品な言葉を含む内容」(7.1%)、「さげすんだり、けなしたりする内容」(6.4%)などが上位。年代別で見ると、「下品な言葉を含む内容」が10代(13.4%)・20代(12.5%)で、「さげすんだり、けなしたりする内容」が10代(12.1%)で多い。

 悪意のある投稿をした理由は、「人の意見に反論したかったから」(32.0%)が最も多く、「人の投稿やコメントを見て不快になったから」(24.9%)、「人の意見を非難・批判するために」(24.1%)と続く。また、「いらいらしたから」(18.4%)は前年より5.3ポイント増、「相手に仕返しするため」(10.5%)は同5.4ポイント増加している。年代別では、「いらいらしたから」の割合が10代(34.2%)、20代(23.4%)で、高くなっており、特に10代においてはトップの理由になっている。

 スマートデバイスからの利用者では、インターネット上への投稿経験がある人のうち、悪意のある投稿をした経験のある人は26.9%で、前年調査と変わらず。こちらも若年層で割合が高く、20代で32.9%と3割超、10代では41.7%と4割を超えている。

 内容は「下品な言葉を含む内容」(8.2%)、「他人や企業の悪口」(8.0%)、「不確かなことや、噂が含まれる内容」(6.1%)などが上位。なお、今回の調査から選択肢に追加した「雑誌・書籍のページやTV画面を撮影・キャプチャした画像」は4.8%だった。

 悪意のある投稿をした理由は、「人の意見に反論したかったから」(24.5%)が最も多く、「いらいらしたから」(23.1%)、「人の投稿やコメントを見て不快になったから」(22.5%)が続いた。このうち「人の意見に反論したかったから」は前年と比較して7.8ポイント、「人の投稿やコメントを見て不快になったから」も5.1ポイント減少しているが、「いらいらしたから」は3.8ポイント増加している。また、「いらいらしたから」は、10代(29.8%)・20代(30.3%)でそれぞれトップの理由だった。

 友人などの個人情報やプライベートな情報を本人の許可を得ずにインターネット上で公開した経験のある人の割合は、PCからの利用者で9.0%、スマートデバイスからの利用者で14.8%。内容は「行った場所や食事などの行動に関する情報」が最も多く、PCからの利用者で3.6%、スマートデバイスからの利用者で6.8%。このほか、スマートデバイスからの利用者では「本人とわかる画像や動画」も6.5%と比較的多い。

 今回の調査では、Twitter、Facebook、LINE、mixiなどのSNSで、アカウントをリセット・削除した経験の有無についても尋ねている。各サービス利用者の1~2割程度が経験しており、理由としては「ID(アカウント)のパスワードやID自体を忘れてサービスを利用できなくなったため」が最多(PCからの利用者で25.3%、スマートデバイスからの利用者で35.6%)だったが、少数ではあるものの
「悪質なユーザーに粘着(ネットストーキング)されたため」(PCからの利用者で8.2%、スマートデバイスからの利用者で8.0%)、「ID(アカウント)をハッキングされてサービスを利用できなくなったため」(PCからの利用者で6.3%、スマートデバイスからの利用者で5.7%)という回答もあった。

(山川 晶之)