NTT、1本の光ファイバーで世界最大容量の69.1Tbps伝送に成功


偏波多重16QAMによる171Gbps信号の生成

 NTTは25日、1本の光ファイバーで69.1Tbpsのデータを240km伝送させることに成功し、従来の世界記録である32Tbpsを2倍以上更新したと発表した。

 NTTが行った実験では、16QAM変調方式と偏波多重方式を組み合わせ、1波長につき171Gbpsの信号を生成。これを432波長多重させることで、1本の光ファイバーに69.1Tbpsの信号を乗せ、240km伝送させることに成功した。

 171Gbpsという伝送速度には、160Gbpsの信号を収容する場合を想定して、誤り訂正符号と波長多重管理用オーバーヘッドバイトが含まれる。240km伝送後も、432波長すべてが受信限界値以上で、良好な特性だったという。

 NTTでは、この技術を用いることで、1波長100Gbpsを超えるシリアル信号を波長多重した大容量信号を基幹光ネットワークで伝送できるようになり、より経済的な基幹光ネットワークの実現を目指して研究開発を進めていくとしている。


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(三柳 英樹)

2010/3/25 18:32