刷新後に不具合続きの「gooメール」、動作が軽い「シンプル版」を開発


 NTTレゾナントは、Webメールサービス「gooメール」において、動作の軽い「シンプル版」を開発中であり、現在、動作チェックを進めていることを明らかにした。5月末をめどに提供を開始したい考え。

 「gooメール」は3月末、無料サービスおよび有料サービスの「gooメールアドバンス」を全面リニューアル。メールボックス容量の拡大や、ユーザーインターフェイスの変更、絵文字対応など携帯メール機能の強化などを行った。

 ところが、リニューアル後から不具合が多発。NTTレゾナントのスタッフによる「gooメールからのお知らせ」ブログによると、ログインしづらい、画面が正常に表示されない、メール送受信が遅延する――といった症状が現在も断続的に発生していることが報告されている。その結果、多くのユーザーから「旧gooメールに戻して欲しい」との不満のコメントも寄せられているという。

 しかし同ブログによると、容量拡大のニーズに対応するために全く新しい別のシステムを構築、現在は新システム側でメールを受信しており、旧システムではリニューアル前のメールを保全しているのみ。全ユーザーを旧システムに戻す場合でも、ユーザーが新・旧システムを選択できるよう並行して提供する場合でも、少なくとも3カ月以上要するとしている。

 そこでNTTレゾナントでは、新システムをベースにした「シンプル版」を開発・提供することで、ユーザーの不満を解消することにした。

 「シンプル版」はHTMLベースとなり、わかりやすいシンプルなユーザインターフェイス、解像度が低いユーザーにも使える、さまざまなインターネット利用環境で利用できる――という3点を考慮して設計。リニューアル後に提供中の「通常版」と比べて大幅に機能が少ないが、「旧gooメールと同程度の動作の軽さを実現している」という。

 なお、5月17日付の「gooメールからのお知らせ」では、Pentium 200MHzを搭載したWindows 98時代のノートPC(富士通FMV-BIBLO NCVII20)とInternet Explorer 6.0の環境で「シンプル版」を動作チェックしている写真も紹介している。


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(永沢 茂)

2010/5/17 18:04