「Android 3.0で本当のAndroidの力が発揮できる」グーグルが説明会


Androidのグローバルパートナーシップを統括するジョン・ラーゲリン氏

 グーグル株式会社は31日、Androidのこれまでのあゆみと、タブレット端末をターゲットに開発が進められているAndroid 3.0(開発コード名:Honeycomb)に関する説明会を開催した。

 Androidの現状については、現在1日に35万台のAndroid端末がアクティベートされており、オープンソースのAndroidはGoogleだけでなくメーカーやキャリア、コンテンツ提供者など、大きなエコシステムを形成していると説明。Googleにとっても、インターネットを使いやすい端末としてのスマートフォンを推進することには大きなメリットがあり、「スマートフォンのトラフィックは従来型携帯電話の750倍に相当する」という圧倒的なトラフィックの違いがあるとした。

 Androidのグローバルパートナーシップを統括するジョン・ラーゲリン氏は、NTTドコモでiモード事業の海外展開などにも携わった経験もあり、「Androidの成長に、この10年ほど日本市場を見てきた者としては、非常にワクワクしている」とコメント。2010年には様々なメーカーからAndroid端末が発売されたことで、クチコミ効果が出るまでの台数が出荷されたことや、デザインも洗練されてきたこと、ワンセグやおサイフケータイなど日本向けの機能にも対応したことなどを、Androidの成長の理由として挙げた。

 Androidの次の大きな話題としては、タブレット端末に向けたAndroid 3.0が2011年の最も大きな注目になるだろうとして、デモビデオを紹介。3D効果も利用したユーザーインターフェイスを採用し、GmailやYouTube、Googleマップといったサービスもさらに使いやすくなり、マルチタスク対応やウィジェットなどの機能も、大画面のタブレット端末によりさらに魅力的なものになるとした。

 ラーゲリン氏は、「Android 3.0は、大画面で高速なCPUを搭載し、高速な通信回線や大容量バッテリーなどを備える、最強のポータブルインターネットデバイスを実現するためのOS。このぐらいの大きな画面になると、本当のAndroidの力が発揮できると実感できる」とコメント。Android 3.0搭載デバイスの登場に大いに期待していると語った。

 質疑応答では、Android 2系統はスマートフォン向け、Android 3系統はタブレット端末向けという形に今後は別れていくのかという質問に対し、「Android 3は携帯電話に搭載してはいけないのかという質問メールが発表直後からたくさん届いたが、Androidはオープソースなのでもちろんそうしたことは自由にできる。ただ、Android 3は大画面の端末にフォーカスしているということ。将来的には、統合した方がわかりやすいとは思う」とコメントした。

スマートフォンのトラフィックは従来型携帯電話の750台分に相当するというタブレット向けに開発が進められているAndroid 3.0の画面

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(三柳 英樹)

2011/1/31 15:02