被災地向けに電子図書館サイト開設、配信する電子書籍を募集中


 日本ユニシス株式会社と社団法人日本図書館協会は23日、「電子書籍を活用した東日本大震災復興支援サイト」を開設した。被災地域の図書館などを対象に、電子書籍をインターネット経由で提供する。

電子書籍を活用した東日本大震災復興支援サイト

 まずは日本図書館協会を通じて被災地の図書館向けにアカウントを発行し、館内のPCから利用できるようにする。追って、被災地の居住者向けにも人数限定でアカウントを配布する予定だ。

 無償提供している書籍は当初、災害関連の図書、自然科学分野の3D図鑑、ビジネス書、語学書、児童書など100冊。電子図書館への電子書籍が導入実績のあるiNEO株式会社が協力した。ニーズがあれば「青空文庫」収録作品もラインナップに加えていくという。

 さらに今後、ラインナップを拡充させるため、電子書籍の提供で協力してくれる出版社を募集している。配信する電子書籍はDRMに対応することも可能。

 日本ユニシスのクラウド型電子図書館サービス「LIBEaid」を活用したもので、同社がサイト立ち上げを無償で支援した。電子書籍を閲覧するには「Wbook」専用リーダーソフトが必要で、Windows 7/Vista/XPに対応している。

 日本ユニシスによると、東北地方では図書館施設の被災により、多くが休館または部分的に開館している状態だという。被災地での教育コンテンツなどが損なわれている状況の中、読み聞かせによる心のケアや、医療情報や支援情報の提供で復興に役立ててもらうことを目的に同サイトを開設した。




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(永沢 茂)

2011/5/23 16:07