中・高校生の違法ダウンロード経験者は28.5%~オリコン調査


 オリコン・コミュニケーションズ株式会社は23日、“ダウンロード違法化”を盛り込んだ改正著作権法の認知状況や違法ダウンロードの経験についてアンケート調査した結果を発表した。中・高校生において認知率は上昇したが、違法ダウンロード経験率は依然として他の世代に比べて高い結果となっている。

 オリコンでは、2010年1月1日に改正著作権法が施行され、「著作権を侵害した配信だと知りながら、権利者に無断で音楽や映像をダウンロードすることは、個人的に楽しむ目的であっても違法」(ダウンロード違法化)となったことを受け、以降、その認知状況などについて毎年調査を実施している。3回目となる今回は、同社のアンケートパネルの中・高校生から40代までの1000人を対象に、2012年1月31日から2月13日までインターネットで実施した。

 著作権法が改正されたことを知っていたのは、全体の56.1%だった。2010年調査の51.6%、2011年調査の50.5%から増加したが、まだ半数あまりにとどまっており、今後も認知・啓発活動が重要と言えそうだ。世代別に見ると、専門・大学生が63.0%で最も多く、次いで中・高校生の61.5%、20代社会人の58.5%、40代の53.5%、30代の44.0%の順。専門・大学生は以前から認知率が比較的高かったが、中・高校生で前回調査の49.5%から、20代社会人も47.0%から大きく上昇しているのが目立つ。

 昨年1年間に違法ダウンロードをしたことがあるとした人は、全体の17.4%だった。2010年調査の18.7%、2011年調査の19.2%からほぼ横ばい。世代別に見ると、中・高校生が28.5%で最も高く、以下は専門・大学生の24.0%、20代社会人の13.5%、30代・40代がともに10.5%。

 今後も違法ダウンロードするとの意向を示した人は全体の11.3%(「ダウンロードすると思う」4.4%と「ダウンロードするが、以前よりはダウンロードする回数/作品数は減ると思う」6.9%の合計)で、2010年調査の12.1%、2011年調査の12.6%とほぼ変わらない結果だったとしている。世代別では、中・高校生が21.5%で、依然として2割を上回っている。


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(永沢 茂)

2012/2/27 11:00