Google、検索結果をよりインテリジェントにする新機能「Knowledg Graph」


 米Googleは17日、ユーザーが検索エンジンで入力したキーワードの意図を理解し、より関連性の高い検索結果を表示するという新機能「Knowledg Graph」を公開した。米国内のユーザーを対象に徐々に提供している。

 Knowledg Graphは「Freebase」「Wikipedia」「CIA World Factbook」など一般公開されている情報に加えて、物、人、場所といった5億件以上の情報、それらの関係性などを示す35億件以上のデータを活用することで、ユーザーの意図に近い検索結果を表示する。

 例えば「taj mahal」という検索キーワードでは、インドの世界遺産「タージマハル」を思い浮かべる人もいれば、グラミー賞を獲得したミュージシャン「タジ・マハール」や近所のインド料理屋を想像する人もいる。

 これに対してKnowledg Graphは、これらの意味の違いを理解する。具体的には、検索結果ページ右側にタージマハルの写真や地図、タジ・マハールのバイオグラフィーなどを表示し、ユーザーが検索結果を絞り込めるようにする。

taj mahalの検索結果

 また、検索対象に関連する情報も整理して検索結果ページの右側に表示する。例えば、「Marie Curie(キュリー夫人)」と検索した場合、誕生日や命日に加えて、学歴や科学的な発見などがまとめて閲覧できる。

Marie Curieの検索結果

 予期せぬ発見を与えるのも特徴という。例えば、レオナルドダビンチと検索すると、検索結果ページの右側にはモナリザなどのルネサンス時代の作品や、ミケランジェロやラファエロなど同時代の作家の写真を表示する。これによって、新たな発見があるとしている。

 Knowledg GraphについてGoogleは、検索をよりインテリジェントにするものだと説明。情報エンジンから知識エンジンに変化を遂げるための第一段階としており、今後も開発を続けていく。


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(増田 覚)

2012/5/17 20:44