米Google、モバイルオフィススイート「Quickoffice」を買収


 米Googleは5日、iOS/Android向けオフィススイートを開発している米Quickofficeを買収したと発表した。買収金額などの詳細は明らかになっていない。

 Quickofficeの各種アプリでは、Microsoft Officeフォーマット(doc/xls/ppt/docx/xlsx/pptx/pdf)ドキュメントを作成・編集・閲覧可能で、無料版と有料版が提供されている。これらのアプリでは特に、Microsoft Officeフォーマットの互換性が高いことで知られている。

 買収の目的についてGoogleは多くを語ってはいないが、発表を行った同社公式ブログで、GoogleエンジニアリングディレクターであるAlan Warren氏は「Quickofficeは、人気ファイルフォーマットのシームレスな相互運用性を実現したことに関して確固たる実績があり、この強力なテクノロジーを我々のAppsスイートで利用するための作業を行うことになる」とコメント。Microsoft Officeフォーマットとの互換性で必ずしも高い評価を得ていないGoogle AppsにQuickofficeのテクノロジーを利用したい考えを示した。

 また、Quickofficeは、iOS/Androidプラットフォームでネイティブアプリとして開発されており、ネイティブアプリ開発に力を入れ始めているGoogleに影響を与える可能性もある。

 なお、発表の中でGoogleはQuickofficeの既存ユーザーに対し、「サポートを提供することを楽しみにしている」と述べており、今後もQuickoffice製品を提供し続けることを示唆している。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2012/6/6 11:19