イー・モバイル、下りを高速化する新規格対応のLTEルーター
イー・アクセス(イー・モバイル)は、LTE方式のデータ通信サービス「EMOBILE LTE」対応のモバイルルーター「Pocket WiFi LTE(GL04P)」を7月に発売する。
「Pocket WiFi LTE(GL04P)」 |
「Pocket WiFi LTE(GL04P)」は、3000mAhのバッテリーを搭載し、約9時間、LTEでの通信が可能なモバイルルーター。LTEでは新たに「UE Category 4(カテゴリー4とも)」と呼ばれる規格に対応しており、20MHz幅の帯域があれば、下り最大150Mbps、上り最大50Mbpsで通信できる。
ただし、イー・モバイルは1.7GHz帯において15MHz幅が割当てられており、20MHz幅が必要な上記の「UE Category 4」は、現時点で利用できないので注意する必要がある。今後利用できるようになるかどうかも確定していない。
同社は今後、1.7GHz帯の追加割当てを申請する方針。これにより20MHz幅を確保でき、なおかつ、同じ帯域で10MHz幅で提供しているDC-HSPA方式のユーザーがLTEに移行すれば20MHz幅をすべてLTEで利用できることになり、対象ユーザーは対応エリアにて下り最大150Mbps(理論値)の通信速度で利用できることになる。
LTEは、カテゴリー1~5まで、規格が分けられている。数字が小さくなるほど、よりスピードが遅くなる一方で実現しやすい技術とされている。国内のLTEサービスにおいては、カテゴリー3を採用する形でスタート。今年4月下旬にはNTTドコモが2012年度中に「カテゴリー4」を採用する方針を明らかにしていたが、今回、「EMOBILE LTE」でカテゴリー4対応のルーターがネットワークの整備に先行して提供されることになった。
なお、現在の「EMOBILE LTE」は、多くの場所がカテゴリー3で5MHz幅、下り最大37.5Mbpsで提供されており、一部エリアは下り最大75Mbps(10MHz幅)となっている。「Pocket WiFi LTE(GL04P)」ではこれらの通信速度にも対応している。
また「Pocket WiFi LTE(GL04P)」は、EMOBILE LTEのほか、EMOBILE G4(3Gサービス)にも対応する。
Wi-FiはIEEE802.11b/g/nに対応。Wi-Fi経由では最大10台まで同時に接続でき、パソコンとUSBケーブルでつなぐUSBテザリングもできる。11nでは、複数のアンテナを用いる2ストリームMIMO、HT40モードによって最大300Mbpsで通信することもできる。
対応する周波数は、LTEが1800MHz、DC-HSPA/W-CDMAが1700MHz/2100MHzとなっている。
このほか、microSDHCカードスロット(最大32GB対応)も用意されている。Wi-Fiルーターとして、手軽にセットアップできるWPSに対応し、WPA2-PSK、WEPなどのセキュリティをサポートする。
大きさは約102×66×14.5mm、重さは約140g。ボディカラーはブラックのみ。
関連情報
(関口 聖 / 太田 亮三)
2012/6/6 17:31
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