早川書房、電子書籍シリーズ「ハヤカワSF・ミステリebookセレクション」


 株式会社早川書房は、8月10日よりSF、ミステリの古典から最新の話題作までを厳選した「ハヤカワSF・ミステリebookセレクション」の配信を開始すると発表した。価格はタイトルごとに異なり、250円から。

 早川書房はすでに、「これからの『正義』の話をしよう」、「ミレニアム」など最新の書籍を電子化して販売しているが、「ハヤカワSF・ミステリebookセレクション」は、早川書房を代表するSF・ミステリーの名作群を次々と電子化するプロジェクト。8月10日の第1回配信を皮切りに、8月下旬に第2回配信を発行。以降、毎月下旬に配信し、2013年7月までに300タイトルの配信を目指すとしている。

 取り扱い電子書籍ストアは、GALAPAGOS STORE(シャープ)、Reader Store(ソニーマーケティング)、LISMO Book Store(KDDI)、楽天kobo、紀伊國屋書店BookWebPlus、セブンネットショッピングなど。

 第1回配信作品は、没後30年の今もカルト的人気を誇る鬼才フィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」、レイ・ブラッドベリの「華氏451度」および「火星年代記〔新版〕」など10点。

 世界最大のSFシリーズ「ペリー・ローダン」の電子書籍化もスタート、シリーズ第1巻から順次、文庫本1冊に収録された2話を1話ずつに分割して販売する。第1回配信では「大宇宙を継ぐ者」収録の「スターダスト計画」および「《第三勢力》」を各250円で販売する。

 早川書房では引き続き、アーサー・C・クラーク、ロバート・A・ハインライン、カート・ヴォネガット、エラリイ・クイーン、グレアム・グリーン、ロアルド・ダールなど、早川書房が誇るSF、ミステリ、文芸などの名作・傑作を選りすぐって月1回、順次配信していく。


【第1回配信作品】
書名作者(翻訳)税込価格
《第三勢力》(ペリー・ローダン)クラーク・ダールトン(松谷健二)250円
スターダスト計画(ペリー・ローダン)K・H・シェール(松谷健二)250円
アンドロイドは電気羊の夢を見るか?フィリップ・K・ディック(浅倉久志)650円
華氏451度レイ・ブラッドベリ(宇野利泰)650円
火星年代記〔新版〕レイ・ブラッドベリ(小笠原豊樹)700円
長いお別れレイモンド・チャンドラー(清水俊二)800円
プレイバックレイモンド・チャンドラー(清水俊二)600円
川の名前川端裕人650円
一九八四年[新訳版]ジョージ・オーウェル(高橋和久)700円
アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦うゲイル・キャリガー(川野靖子)650円



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(工藤 ひろえ)

2012/8/3 06:00