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Twitterが利用者に過去アーカイブ持ち出し機能を提供開始か

 Twitterの一部アカウントに、自分の過去ツイートすべてをアーカイブとしてダウンロードできるオプションが提供され始めていることが明らかになった。

 過去ツイートのダウンロード機能は、複数ユーザーがスクリーンショットなどを証拠として情報提供していることから明らかになったもの。米Twitter CEOのDick Costolo氏は、ここ何カ月かの間に何度か過去アーカイブダウンロード機能の準備を進めているとあきらかにしており、時期についても「年末までに」提供すると言及していた。Costolo氏の過去の発言とタイミングも一致していることから、すべてのユーザーに対してこの機能が順次提供され始めるのではないかとの期待が高まっている。

 現時点で判明しているのは、ウェブの設定画面に自分の過去のツイートすべてをアーカイブとしてリクエストできるオプションメニューが表示されるようになるということだ。リクエスト後にメールが届き、そこからHTML、CSV、JSONファイル形式で過去ツイートすべてをZIPアーカイブとしてダウンロードできるとされている。特にJSONファイルの場合には全ツイートのメタデータまでが含まれるという。

 こうした機能の提供は、ツイートデータの本質的な保有者はユーザー本人であることをはっきりさせるために有益だ。今でこそTwitterは巨大サービスとなったが、設立されたのは2006年、メジャーになったのはここ数年にすぎない若い企業だ。万が一サービス内容や利用規約に変更が生じた際に、自分の過去ツイートデータを持ち出せれば、他のサービスに乗り換えることも可能になる。

 もっとも代替となるサービスについては、目立った競合サービスがないのが現状だ。過去にはTwitter利用規約変更に反発が高まり、代替サービスとして有料マイクロブログサービス「App.net」が話題となったこともある。また、数年前から提供されているサービスとして「Identi.ca」などもある。こうした代替サービスの必要性が叫ばれるようになって久しいが、Twitterの対抗馬と言えるほどのメジャーサービスになったものはなきに等しい状態が続いている。

(青木 大我 taiga@scientist.com)