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「Chrome for Android」β版、プロキシーによるデータ圧縮機能を試験導入

 Googleは5日、Android向けウェブブラウザー「Chrome for Android」のベータ版(Chrome Beta for Android)をアップデートした。バージョン番号は26.0.1410.26。対応OSはAndroid 4.0以降。

 新バージョンでは、デスクトップ版Chromeとの同期機能でオートフィルとパスワードの同期に対応。同じGoogleアカウントでログインしていれば、デスクトップ版Chromeで保存したパスワードなどがAndroid版でも利用できる。ただし、パスワード同期については今後数日で利用可能となる予定で、現時点ではChrome for Androidをインストールしても設定項目に表示されない場合があるという。

 また、新バージョンでは実験的な機能として、Googleに設置したデータ圧縮用のプロキシーサーバーを経由することで、データ転送量を圧縮する仕組みを搭載。プロキシーサーバーでは、ウェブページの読み込み高速化技術「SPDY」を利用するとともに、画像をWebPフォーマットに変換するなどしてデータ転送量を圧縮。この機能を有効にすることで、Googleの内部テストでは50%の圧縮になったとしている。

 データ圧縮機能は標準ではオフの状態となっており、機能を有効にするにはURL欄に「chrome://flags」と入力した上で、「Enable Data Compression Proxy」の項目を有効にする必要がある。プロキシーを経由するのはHTTP通信のみで、HTTPS通信を行うサイトはプロキシーを経由せず直接アクセスする。

データ圧縮用プロキシーの仕組み
機能を利用する場合は手動で設定が必要

(三柳 英樹)