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Google Play上で増え続ける悪質なアダルト出会い系アプリに注意

 マカフィー株式会社は7日、日本のユーザーを狙ったアダルト出会い系詐欺アプリがGoogle Play上で増加しているとして、ユーザーに注意を促した。

 マカフィーでは、これらのアプリは既存の悪質な出会い系サイトをアプリ上のWebViewコンポーネントで表示したり、端末のウェブブラウザーを起動してサイトを表示するだけの簡単な実装となっており、このことから大量にアプリを開発・公開することが可能になっていると分析。5月以降は毎日のように複数の出会い系アプリがアップロードされており、累計では400個以上、6月7日現在では約130個の出会い系アプリがGoogle Play上に存在するという。

悪質なアダルト出会い系アプリの例(McAfee Blogより)
悪質な出会い系アプリ起動時に表示されるWebページ(McAfee Blogより)

 これらの悪質な出会い系アプリの中には、ワンクリック詐欺アプリの開発者が開発・公開しているものがあることも確認されており、この開発者自身が出会い系サイトを運営しているかは定かではないが、アフィリエイト報酬など何らかの形で関係しているのではないかと推測している。

 また、単に出会い系サイトを表示するだけのアプリから、悪質サイトへの広告もどきのリンクを張っているアプリ、出会い系サイトへのリンク集として比較的安全とされるサイトとともに悪質サイトも紹介するアプリ、有名掲示板のまとめアプリとしながらも偽の記事スレッドにより読者を悪質サイトに誘導するアプリなど、さまざまな種類のアプリを公開している開発者も存在しているという。

記事まとめサイトの記事リンクをたどると悪質な出会い系サイトに誘導される(McAfee Blogより)

 5月中旬以降には、こうしたサイトへの誘導を助長するような多数の不審なアプリも増加していることも紹介。こうしたアプリは、画像閲覧アプリや掲示板まとめアプリ、人気ゲーム攻略法アプリなど、さまざまな目的を持ったアプリとして実装されているが、アプリをインストールするとAndroid端末へのプッシュ送信機能を用いたバックグラウンドサービスが登録され、悪質なアダルト出会い系サイトへの誘導ページが表示されることが確認されたという。

 マカフィーでは、こうしたアプリ自体は単に悪質な出会い系サイトにユーザーを誘導するだけのものだが、サイトに登録してしまうとさまざまな手口で料金の支払いを促されたり、提携サイトに自動登録されて大量のスパムメールが届くといった事例を紹介。マカフィーではセキュリティ対策製品でこうしたアプリの検出を行っているが、ユーザーに対してこうしたサービスには登録しないよう呼び掛けている。

(三柳 英樹)