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安倍首相の偽Twitterが多数見つかる、ネット選挙解禁に便乗

 トレンドマイクロ株式会社は5日、インターネットを利用した選挙運動が解禁したことに伴い、ソーシャルメディア上で各党の党首や代表を騙る「なりすましアカウント」が多数見つかったとして注意喚起した。安倍首相のキーワードでTwitterアカウントの検索を行ったところ、16のアカウントが確認され、中でも本人の顔写真を使って本人と混同させる意図を感じさせるものも10アカウントあったという。

 なりすましアカウント対策としてTwitterは、本人のアカウントに「認証済みアカウント」であることを示す青色のマークを付けている。トレンドマイクロでは、候補者と思われるアカウントの発言を見かけた場合には、本人かどうかを確認するよう呼びかけている。なお、なりすましアカウントは公職選挙法で禁じられており、違反した場合、2年以下の禁固または30万円以下の罰金に加え、選挙権、被選挙権の停止が科せられる。

安倍首相の顔写真を使用したなりすまし目的を思わせるアカウントの例

 トレンドマイクロではこのほか、選挙関連のアンケートを装った不審なメールも確認している。それによれば、このメールは「2013参院選緊急ネットアンケートのお願い」という件名で、メール本文中には偽のアンケートページへのURLが記載されている。アンケートは参院選でどの政党を支持するかを選択させるもので、応募フォームでは氏名やアドレスの入力が求められる。

 トレンドマイクロによれば、応募フォームの画面にはプライバシーマークのロゴもあり、正当なアンケートというイメージを出しているが、アンケートサイトをホストしているサーバーは悪質なスパム業者が運営している不正サーバーであると指摘。このことから、アンケート自体は情報詐取目的の攻撃だと見ている。サーバー上には同様の情報詐取サイト作成のためと思われるドメイン名が複数準備されていることも確認したという。

メールから誘導されるアンケートサイト

(増田 覚)