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「Bフレッツ」契約者を「フレッツ 光ネクスト」へ移行、IPv6利用可能に

 東日本電信電話株式会社(NTT東日本)は25日、FTTHサービス「Bフレッツ」の一部メニューの契約者を「フレッツ 光ネクスト」へ移行すると発表した。IPv6インターネットの普及・促進を図ることなどが目的。

 移行の対象となるのは、「Bフレッツ ハイパーファミリータイプ」と「Bフレッツ マンションタイプ」の契約者。移行にあたり宅内工事など契約者側での対応は不要で、月額料金に変更はない。現在利用しているアプリケーションサービスも引き続き利用できるとしている。一方で、フレッツ 光ネクストになると、IPv6インターネット接続などのサービスに申し込めるようになる。

 移行は、2013年度第4四半期以降に開始する予定。時期やエリアの詳細はNTT東日本のウェブサイトで別途案内する。

 なお、「Bフレッツ ビジネスタイプ」「Bフレッツ ベーシックタイプ」「Bフレッツ ニューファミリータイプ」は引き続き提供するという。

移行前後のサービスメニュー対照表

 中継網にNGNを使用しているフレッツ 光ネクストでは、IPv6によるインターネット接続サービスが提供されており、IPv4アドレス枯渇問題もあって利用拡大が望まれている。IPv6接続に必要なオプションサービスの初期費用無料化や、アダプター不要でIPv6接続を使えるようにする動きなど、IPv6のデフォルト提供に向けた取り組みが進み、フレッツ対応ISPの中にはIPv6接続を標準提供するところも出てきている。

 一方、フレッツ 光ネクストよりも前から提供されている「Bフレッツ」や「フレッツ・光プレミアム」の中継網は、ADSLなどのころからある地域IP網であり、IPv6サービスには対応していない。NTT東西では、これら旧フレッツ光系の中継網をNGNに移行することでフレッツ光加入者のIPv6サービス対応を拡大させる計画を、総務省の「IPv6によるインターネットの利用高度化に関する研究会」の場で明らかにしていた。

 NTT東西が同研究会で報告した際の資料によると、2013年3月末時点のフレッツ光の回線数は東西合計で1730万件。このうちフレッツ 光ネクストは925.7万件で、旧フレッツ光系が804.3万件となっている。

地域IP網からNGNへの移行(IPv6によるインターネットの利用高度化に関する研究会の「第二次プログレスレポート」より)
「Bフレッツ」「フレッツ・光プレミアム」の「フレッツ 光ネクスト」への移行計画(IPv6によるインターネットの利用高度化に関する研究会の「第二次プログレスレポート」より)

(永沢 茂)