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良質ブログのための新プラットフォーム「Medium」が一般公開

~Blogger、Twitterの創業者Evan Williams氏による第3の試み

 注目を集めている新ブログプラットフォームMediumが25日、一般公開を開始した。

 ブログプラットフォームの先駆けとなった「Blogger」を創業し(後に米Googleが買収)、Twitterの共同創業者でもあるEvan Williams氏が始めたために、特に注目を集めている。

 これまでクローズドベータ版だったが、25日に一般公開され、Twitterアカウントとメールアドレスがあれば誰でも書き始めることができるようになった。

 Twitter、ブログなど、書くための場所はいくらでもあるにもかかわらず、なぜまた新しいブログプラットフォームが必要なのか。Evan Williams氏は、「Mediumは、人々がアイデアや140文字より長い物語を、ただ友人のためだけにではなく、インターネット上で共有するための新しい場所だ。あなたの一日をより良くするような小さな話や、世界を変えるマニフェストのために設計されている。プロのジャーナリストからアマチュアの料理人に至るまで、あらゆる人に使われている。シンプルで美しく、コラボレーションが可能で、あなたが言わなければならない考えのために適切な聴衆を見つけられるように助けることができる」と紹介している。

 Mediumに画像や動画を埋め込むことは可能で、その機能も用意されているが、そうしたプラグインやサイドバーにはほとんど重きが置かれていない。あくまでも重要なのはテキストであり文章だ。

 そして、重要な考え方やアイディアや提言に注目が集まるように、アルゴリズムと人間の手による編集を経たコレクションが用意されている。

 クローズドベータテストの最中には、プロのジャーナリストや著名なライターや作家等による質の高い文章が大きな注目を集めた。ブログプラットフォームとして技術的に新しいことは少ないように見える。しかし良質なコミュニティーを作ろうとする努力が、各所にかいま見られている。

 Mediumに誰もが書くことができるようになった今、当然ながら質の低い文章があふれるであろうことはWilliams氏自身も認めている。その上で、このコミュニティーがどのように発展していくのか、または衰退していくのか、注目を集めているのが現状だ。

 利用時の注意点として、Mediumは現在一部のWebブラウザーにしか対応していない。対応しているブラウザーはChrome、Firefox、Safariのみだ。Internet Explorer、Operaなどには対応していない。また、今後の対応時期も明確になっていない。また、スマートフォンやタブレットなどへの対応もまだ行われていない。

 なお、ユーザーインターフェイスは英語しか用意されていないが、英語以外の言語でも投稿することは可能で、歓迎するとしている。

(青木 大我 taiga@scientist.com)