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米Facebook、ウェブ閲覧やアプリ履歴を広告表示に使用開始

 米Facebookは12日、ウェブページの閲覧履歴やアプリの利用履歴を使った広告表示を米国内で開始すると発表した。

 ユーザーがどのようなページを見ていたり、アプリを使用しているかということを知ることで、広告主はより効果のある広告を表示させられる。一方でユーザーは、その個人情報の使用方法にこれまで以上に関心を持つことが予測される。Facebookでは「これはインタレストベース広告の一種であり、多くの企業がすでに行っていることだ」と主張している。

 Facebookはこの発表に合わせて、新しい広告プライバシー設定を可能にし、オプトアウトすることが可能だと説明している。

 発表文の中で、新広告の具体例として、以下のように説明している。

 「あなたが新しいテレビを買うことについて考えているとしよう。あなたはウェブとモバイルアプリでテレビの調査をし始める。我々はあなたに広告を見せて、最安価格で購入できるようにしたり、他のブランドを考慮できるようにする。さらにあなたがエレクトロニクスに興味を持っていると思うので、新しいテレビのためのスピーカーやゲーム機といった、将来関心を持ちそうな他のエレクトロニクス製品の広告を見せるかもしれない。」

 Facebookは発表文の中で新広告導入理由として「人々に我々の広告について尋ねると、彼らが我々に話す事柄で一番上位に来る物のひとつは、彼らの興味にもっと関連するような広告を見たいということだ」と主張した。

 その一方で、ユーザーが的確な広告表示を望まない場合、オプトアウトできるようにしていることも同時に発表した。これには、業界標準である「デジタル広告アライアンス」によるオプトアウトをブラウザーから使用するか、iOS/Androidが提供する制御方法を使用することだとしている。

 デジタル広告アライアンスによるオプトアウトとは、バナー広告の右隅に表示されるアイコンをクリックし、広告表示業者からオプトアウトする手続きのことを指している。

 さらに別の方法として、Facebookに表示されるすべての広告にアイコンを表示し、自分が関心のあるジャンルの追加や削除ができるようにするという。これは広告のアイコンから利用でき、広告の環境設定画面でジャンルを追加または削除可能だとしている。

 この広告環境設定は、米国では今後数週間で利用できるようになる予定。その他の地域でも数カ月で提供できるように努力するとしている。

(青木 大我 taiga@scientist.com)