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ドコモ、「VoLTE」の通話サービスを24日スタート

 NTTドコモは、通話品質を向上させる新たな技術「VoLTE(ボルテ)」による通話サービスを6月24日4時より提供する。利用できるのはドコモのLTEエリアで、2014年夏モデルから利用できる。通話料はこれまで通り。

 VoLTEは、音声をパケット通信で運ぶ技術。LTEネットワーク上でやり取りすることから、Voice over LTEと呼ばれている。一般的なIP電話アプリ、あるいはLINEの通話機能などもパケット通信で音声をやり取りしているが、通信会社のVoLTEは優先的になるよう制御され、途切れや遅延などを抑え、高い品質で通話できることが大きな特徴となっている。また090など通常の電話番号もそのまま使う形になる。

 今回、ドコモのVoLTEでは、従来よりも高い音、低い音(50Hz~7kHz)を伝えられるようになるほか、電話をかけてから相手の電話で着信音が鳴り始めるまでの時間が約6~8秒から約3秒へ短縮される。また、これまではLTEで通信していても通話中になると音声通話とWebブラウジングなどの通信のどちらも3Gへ切り替わっていたが、VoLTEでは音声も通信も両方ともLTEのままとなり、通話しながら高精細な地図を見る、といった使い方もスムーズにできるようになる。

 ビデオコール(ビデオ電話)もサポートされる。ビデオコールでは音声部分は通常の通話料となり、映像部分は、動画をパケット通信でやり取りする形となり、一般的なパケット通信と同じ扱い。1分ほどのビデオコールで、通信量は約6MBになる。

 24日の開始時点で利用できるのは、「GALAXY S5 SC-04F」のみ。その他の対応機種は今後、最新ソフトウェアへ更新することで利用できるようになる。その具体的な時期は、「Xperia Z2 SO-03F」と「AQUOS ZETA SH-04F」が6月下旬、「ARROWS NX F-05F」が7月下旬となる。タブレットでは6月20日発売予定の「AQUOS PAD SH-06F」が7月下旬、「Xperia Z2 Tablet SO-05F」が9月下旬にVoLTEが利用できるようになる。

 なお、VoLTEでの通話が利用できるのは、発着信どちらも対応機種で、なおかつどちらもLTEエリアにいる場合のみ。発着信の一方だけでも対応機種でなおかつLTEエリア内で通話すれば、その一方の通話のみVoLTEの品質になる。一方だけがVoLTEという場合、ビデオコールは利用できない。

(関口 聖)