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WEBニュースがきっかけでテレビ試聴が5割、SNSからの流入も、博報堂DY調査
(2014/8/5 15:40)
株式会社博報堂DYメディアパートナーズのメディア環境研究所は4日、「テレビ視聴実態調査2014」を公開した。
調査はインターネットで実施、首都圏に住む15~69歳の男女1200人を対象とした。調査期間は2014年1月28日から31日まで。生活者のテレビ視聴態度やスマートフォンやタブレットなどのマルチスクリーンとの関わり、テレビ番組を知るきっかけ、番組内容のソーシャルメディアでの共有状況について調査した。
インターネットがテレビ視聴のきっかけに
「WEBニュースがきっかけでテレビ番組を見ることがある」と答えた人が55.7%、「ソーシャルメディアがきっかけでテレビ番組を見ることがある」が29.9%と、インターネットがきっかけで番組を試聴する傾向が見えたほか、「テレビを見ながら携帯電話・スマホを触っていることがある」が62.2%、「テレビを見ながら、パソコンを触っていることがある」が60.4%と、テレビを視聴しながら情報端末を利用する人が多く見られた。
また、「友人とSNSやLINEなどで会話しながらテレビを見る」が25.9%、「Twitterでつぶやきながら、テレビを見ることがある」が18.9%と、テレビを見ながらSNSを利用する人のほか、「番組を見ながらその内容についてSNSやWEBに書き込むが17.6%」と、インターネット上で番組自体の内容に言及する人も一部見られた。
テレビを試聴する人を9つのクラスターに分類
メディア環境研究所では、テレビ視聴実態に対する調査結果を元に、対象の1200人を9つのクラスターに分類した。
動画好きおたく男子(全体の6.1%)。メディア生活を満喫し、新サービスや機器の利用率、情報感度も高いが、録画やネットを駆使するため地上波やリアルタイムには固執しない。「動画を好きなように見たい」オタク系男子たちとしている。
コンテンツ好きトレンダー(全体の9.9%)。情報感度が高く、テレビやほかのメディアも接触時間は平均以上。見たいものが明確で、出演者検索、番組HPチェック、見逃した番組の動画サイトでの検索など、ネットリテラシーも高い。経済的にも余裕があるとしている。
つぶやきティーン(全体の5.7%)。男女高校生が中心。メディアの接触時間は最も長く、お金はないが時間はある。SNSとテレビは切っても切れない関係で、見ながらつぶやいたり書き込みを行ったりする。情報収集に貪欲なデジタルネイティブとしている。
ながらテレビ族(全体の9.1%)。最もテレビ(地上波)を長く試聴する。テレビが点いているのが習慣で、堅い番組よりも芸能ネタやお笑いを好む。情報収集にはあまり貪欲ではなく、広告や流行にも興味を示さない。経済的に余裕がなく、幸福度はやや低いとしている。
だら見女子(全体の7.8%)。半数が学生で、特に女子高生が多い。経済的ゆとりがないためか、無料志向が強い。テレビは録画せず、リアルタイムで試聴するだけで点けっぱなし。視聴時間は短く、テレビが無くても特に困らない。やや無気力でだらだらしているとしている。
リア充メリハリ人(全体の6.3%)。時間はあるが、テレビ視聴時間は最短。テレビがなくても特に困らず、ダイジェストで見たい情報だけをセレクトする。新聞や雑誌にも特に接してはいないが、デジタルに夢中でもない。リアルライフが忙しい人たちとしている。
アベレージマス(全体の28.2%)。最大クラスターであり、尖った特徴はあまり見られない日本の平均的なオーディエンス。テレビは日常生活に溶け込んでおり、録画して楽しむのが基本。よく試聴するのはドラマで、ネット系にはあまり関心を示さないとしている。
アナログシニア(全体の13.9%)。テレビだけでなく、ラジオや新聞の利用時間も最も長い年配層。ネットやスマホと馴染みがなく、新製品情報やエンタメ系コンテンツにも関心がない。昭和の感覚でテレビと接するアナログ派としている。
お疲れリーマン(全体の13.0%)。ほぼすべての質問の項目が平均以下で、テレビはニュース以外ほとんど視聴せず、録画もしない。PCはよく利用するが、他メディアやSNSの反応も低い。情報感度も幸福度も低いとしている。