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セイコーインスツル、電子辞書事業から撤退へ、スマホ普及で伸び期待できず

 セイコーインスツル株式会社は7日、電子辞書事業からの撤退を発表した。2015年3月末をもって電子辞書製品の製造・販売を終了する。なお、製品の修理や問い合わせ、コンテンツダウンロードなどは2015年4月以降も同社サービスセンターで対応していくとしている。

SIIの個人向け電子辞書製品ページ

 SIIは、1987年に電子辞書ビジネスを開始。1992年には業界で初めて「英和・和英中辞典」の文字情報をすべて収録したフルコンテンツタイプの電子辞書「TR700」を発売し、その後も学生やビジネスマン、医療関係者などニーズに応じた電子辞書を提供してきたという。

 しかし、電子辞書市場が成熟して縮小していること、また、スマートフォン/タブレットの普及で電子辞書の需要の伸びが期待できないことなどから撤退を決めた。

 なお、これまでの電子辞書事業で培った辞書コンテンツの利用ノウハウや、それらを活用した検索サービスなどは、セイコーホールディングスグループ内でビジネス展開の可能性を検討していく予定だという。

(永沢 茂)