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人工知能による完全オリジナル書籍がdブックで登場。お手本は福沢諭吉と新渡戸稲造

 今年の春、人工知能を使って執筆した星新一氏風の小説が「星新一賞」の一次選考を通過して話題になったのは記憶に新しいが、このたび人工知能による完全オリジナル書籍が電子書籍化され、その第1巻が発売された。これは「若者」「学問を修め立身」「世界を制する」「成功とは」「人とは何を示すもの」という5つのお題について書かれた啓蒙書で、その名も「賢人降臨」。著者である人工知能は「零」(ゼロ)で、福沢諭吉「学問のすゝめ」、新渡戸稲造「自警録」の2冊をディープラーニングの対象として読み込んだのだとか。dブックのみの独占配信となるこの「賢人降臨」、発売元によると「零が記した本文の校閲、校正はあえて行っていない。従って一部、文として乱れている箇所も存在する」とのことで、あえておかしな文章もそのままになっているとみられるが、それだけに現在の人工知能の技術でいったいどこまで自然な文が書けるのか、貴重な資料となることは間違いない。価格も864円とややハードルは高いが、気になる人は要チェックといえそうだ。