リアル民明書房？　出典に記載される出版社の実在が確認できず、Wikipediaで話題に

　先日来、Wikipediaでちょっとした騒動になっているのが、一部の記事の出典として記載されている出版社が、どうやら実在しない架空の出版社らしい、という話題。詳細は下記リンク先のTogetterにまとめられているが、その出版社名でネットを検索してもWikipedia上の記事しかヒットせず、しかもそれらの記事を書いている人物は特定の利用者一人だけというもの。その項目についての海外の図書館の文献を検索して該当の項目がないことを突き止めたり、また国内の企業名をインデックスしているサービスにも名前がないことを確認したりと、さまざまな形で有志による検証作業が行われているが、存在しないことを証明するという労力は生半可なものではなく、また削除するにしてもひとつずつ議論をしているとキリがないとの指摘から、かえって作業が停滞したりと、見るにもどかしい状況となっている。ともあれユーザーとしては「だからWikipediaは参考にならない」と一刀両断するのではなく、こうした手口が存在しているかもしれないことを頭の片隅に置くべきだろう。まだ進行中の案件ということで、今後の展開を見守りつつ、われこそはという人は議論に参加してみてほしい。

◇Wikipediaの参考文献に挙がっているが、存在が確認できない出版社『央端社』（Togetterまとめ）
http://togetter.com/li/841004
◇央端社という出版社の本ありますか？（【OKWave】）
http://okwave.jp/qa/q7338908.html
◇Wikipedia:削除依頼/犬種２種類についての記事（Wikipedia）
https://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:削除依頼/犬種２種類についての記事