■「空中写真閲覧サービス」で戦後間もない頃の日本へタイムスリップ?!
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「空中写真閲覧サービス」トップページ
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Google Earthの普及で衛星写真や航空写真を見る楽しみを知った人も多いと思うが、これらの写真は言うまでもなく、最近になって撮影されたものだ。しかしその一方で、戦後間もない頃の航空写真を見られるサイトがあるのをご存じだろうか? 国土地理院が提供する「空中写真閲覧サービス」というのがコレ。このサイトでは、1996年から2000年にかけて撮影された空中写真(航空写真)に加えて、なんと1945~1956年と、今から50~60年前の写真が閲覧できる。昔の写真は米軍によって撮影されたもので、色はもちろんモノクロ。その生々しい映像からは、終戦直後の荒廃した日本の様子がリアルに伝わってくる。
使い方は、まず「空中写真検索-検索図(全国)」の画面から見たい地域をクリックしてみよう。小笠原や奄美諸島などを除いて、国土のほとんどの部分が見られるようになっている。地域を細かく選んでいくと、撮影ポイントが並んだ地図が表示される。地図上のポイントの中のどれかをクリックすると、その地点から撮影された空中写真が表示される。撮影データとして、日付だけでなく撮影した高度や縮尺も書いてある。また、デフォルトで表示されるのは縮小画像だが、「標準画像」をクリックすると、さらに精細な画像が閲覧可能だ。東京のような密集した地域の写真でも、標準画像なら地上の様子がよくわかる。
これらの昔の空中写真を、国土地理院によって撮影された現在の写真と対比させると、実にさまざまなことがわかる。特に都心などを見比べると、日本は50~60年の間にここまで復興したのかと、その変わりように驚いてしまう。Google Earthなどで日本の最新映像を見るのに飽きた時は、このサイトでちょっと過去にタイムスリップしてみてはいかがだろうか。
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索引図
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米軍撮影によるモノクロ写真
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■URL
空中写真閲覧サービス
http://mapbrowse.gsi.go.jp/airphoto/index.html
■世界各国の統計データを地図で一覧
統計というとゴチャゴチャした数字の羅列というイメージが強いが、これらのデータを基に“統計地図”を作成すると、その情報は格段に見やすくなる。そんな統計地図を集めたサイトが「世界地図で見る世界」だ。ここでは世界のさまざまな分野の統計情報を集めて、無料で公開している。
各地図はデータの内容で国ごとに色分けされていて、とてもわかりやすい。まず、人口カテゴリーでは「世界人口」「世界の人口密度」「男女比」などに加えて、「14歳以下」「15歳から59歳まで」「60歳以上」「80歳以上」と、年代別の人口統計を収録。「健康」カテゴリーでは、「平均寿命」「5歳児未満死亡率」「合計特殊出産率」に加えて、「成人のHIVエイズ有病率」などのデータもある。
「経済」カテゴリーでは、「一人当たりのGNI」「高所得世帯/低所得世帯の所得分布」「失業率」「1日1ドル未満の貧困者」など。「教育」カテゴリーでは「成人の識字率」の統計地図が閲覧できる。「社会」では「インターネット利用者数」「違法PCソフト」などのIT関係のデータから、「孤児の人数」「児童労働」などの社会問題までをカバーしている。「自然」では、「各国の森林の割合」や「森林増減率」など、環境問題に関わりの深いデータを収録。「その他」では「海外在留法人数」や「防衛費」などのデータを収録している。
これらのデータは、どれも2006年の最新のデータで、出典は総務省統計局が発行したものや、UNICEFの白書などが使われている。地図データはダウンロードも可能だ。ファイル形式はPDFとGIFが用意されているので、幅広い使い方ができるだろう。また、それぞれの統計地図について簡単なコメントも記載されているので参考になる。うまく活用すれば、ビジネスの資料作りや論文作成などに重宝するだろう。
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「世界地図で見る世界」トップページ
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「世界人口」地図画面
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■URL
世界地図で見る世界
http://www.chizuyainoue.jp/
■一歩先を行くリアルな「三次元地図配信システム体感サイト」
最新版のGoogle Earthで注目されている“3D表示機能”だが、立体映像が見られる地図はGoogle Earthだけではない。例えば、日本地図センターが提供している「三次元地図配信システム体感サイト」でも、リアルな建物の3D映像が見られる。
このサイトは、三次元都市地図システム「MAPCUBE」というデータを使った体験サイトだ。「MAPCUBE」とは、地図サイトでおなじみのインクリメントPと、CG制作会社のキャドセンター、GISや航空測量を提供するパスコの3社が共同で開発したもので、ビューアソフトにはキャドセンターが開発した「UrbanViewr for Web」というプラグインソフトが使われている。
さっそく使ってみよう。「START」をクリックすればビューアは自動的にインストールされる。しばらくすると、渋谷の街角が表示されるはずだ。ズームは「近景」「中間」「遠景」の3段階のボタンが用意されているが、ホイールで無段階に調節できる。また、視点の仰角も右クリック+ドラッグで自由に調節できる。この辺りの操作性はGoogle Earthとほぼ同じだ。
なんと言っても注目すべきなのは、主要なランドマークのリアルな描写。例えばハチ公前の景色を見ると、駅ビルの百貨店が掲げている垂れ幕や、看板広告がそのまま表示されている。どうやら写真から建物のデータを生成しているようだ。このようなリアルな建物データが見られるという点では、Google Earthの一歩先を行っていると言える。また、写真を使用していない建物についても、窓が表示されていたり、凹凸が細かく再現されていたりと、なかなかリアルだ。現在、Webサイト上で公開されている地図の範囲は渋谷を中心とした地域に限られるが、3D地図が好きな人は試してみて損はないだろう。
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「三次元地図配信システム体感サイト」
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渋谷・ハチ公前の画像
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■URL
三次元地図配信システム体感サイト
http://www.jmc.or.jp/kanren/urbanviewer.html
■国旗にまつわる情報を調べられるサイト
年末ということで各地でセールが開催されているが、商店街の歳末大売り出しなどでよく見かけるのが“万国旗”。めでたい日によく登場するこの万国旗、みなさんはそれぞれの国旗を見て、その名と場所をすぐに思い浮かべられる国がいくつあるだろうか。
そんな国旗にまつわる情報を調べられるサイトが、「世界地図で、各国の位置を調べよう」というサイトだ。このサイトは国旗や横断幕、のぼりなどを扱う株式会社更五という会社が運営しているもので、世界地図を見ながら各国の国旗の情報を調べられる。
試しに「アイルランド」をクリックしてみよう。その国の国旗とともに、大きな世界地図が表示される。左上の縮小地図の中をマウスで指し示すと、地図画面が連動して動くようになっている。スクロールもスムーズで使いやすい。また、地図の画像サイズが大きいので、各国がどのように配置されているかを全体的に調べたい時にも役立つだろう。
また、単に国旗と場所を掲載しているだけでなく、国旗をクリックするとそれに関する詳しい情報も見られる。その国旗の意味や由来、縦横比なども確認できたりと、国旗の総合データベースとしてかなり完成度が高い。国旗画像からの逆引きができるのも便利だ。さらに、「世界の国旗占い」などユニークなコンテンツもある。
国旗とはその国の象徴であり、“顔”のようなものだ。ある国に興味を持ったら、まずはどのような国旗なのかをいち早くチェックすることが、その国を理解する上での近道と言えるだろう。そのためにもぜひこのサイトを役立てていただきたい。
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「世界地図で、各国の位置を調べよう」
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スクロールがスムーズな世界地図
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■URL
世界地図で、各国の位置を調べよう
http://www.sarago.co.jp/map/
(2006/12/14)
碓氷 貫(うすい とおる)
地図に関することならインターネットの地図サイトから紙メディア、カーナビ、ハンディGPS、地球儀まで、どんなジャンルにも首を突っ込む無類の地図好きライター。地図とコンパスとGPSを片手に街や山を徘徊する日々を送る一方で、地図関連の最新情報の収集にも余念がない。
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