■大人気の動画共有サイトに地図機能が付加
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「FlipClip」トップページ
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地図画面
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ホームビデオなどで撮影されたさまざまなオリジナル動画がアップロードされている動画共有サイト「FlipClip」。このサービスに、動画が撮影された場所を地図で確認できる機能が付加された。トップページ上部のタブの中から「地図」を選ぶと地図コーナーが表示される。
使用されているのは「Google Maps API」。地図の中に赤いアイコンがいくつか表示されていて、アイコンの中の数字は、そのエリアに関する動画がいくつ登録されているかを示している。アイコンをクリックすると、そのエリアの動画のサムネールが表示されて、地図の右で動画が再生される。また、動画の下には詳細地図に加えて、簡単なコメントやデータも掲載されている。レストランなどの場合は、住所や連絡先も書かれていて便利だ。さらに、上部の検索窓を使えば住所やランドマークの名前から検索することも可能だ。例えば「レインボーブリッジの映像が見たい」と思ったら「レインボーブリッジ」で検索して、その付近にあるアイコンを探せば目当ての動画をすぐに見つけられる。
アクセス時にいつも同じエリアの地図を表示させたい場合は、地図の右上にある「この地図をデフォルトで表示」にチェックを入れれば、現在の位置がスタートページとして登録される。複数のエリアを「お気に入り」として登録しておくことも可能だ。
これらの地図情報は、動画の投稿時に住所や地図から緯度・経度を指定することで位置情報が登録される。すでに投稿された動画にも、後から位置情報を登録することも可能だ。動画と地図を連動させることで撮影場所や施設の場所をわかりやすく示したこのサービス、街歩きをしながら動画を撮ったりするのが好きな人には、かなり便利なサービスと言えるだろう。動画の投稿が好きな人はぜひ一度試していただきたい。
■URL
FlipClip
http://www.flipclip.net/
■ブログと地図を融合させた地域密着サイト
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「elemap blog」トップページ
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ブログ画面
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他人のブログを読んでいて、「この店ってどこにあるの?」「このイベントの開催場所は?」と疑問に思ったことはないだろうか。記事に興味をそそられても、店の名前や場所などの肝心なデータがどこにも書いていないと、まるで肩すかしをくらったような気分になる。いちいち投稿者に質問するのも面倒なので、結局はそのまま忘れ去ることになってしまうものだ。
こんなときに、もしブログに位置情報を記した地図が掲載される仕組みがあれば、投稿者が位置情報を書き漏らすことも少なくなるだろうし、読む側にとってもわかりやすくなるだろう。そのようなブログと地図の融合を目的としたサービスが、11月にスタートした「elemap blog」だ。「地図情報コミュニケーションサイト」と銘打ったこのサイトは、高知工科大学フロンティア工学コースの清水研究室が運営しているもので、企画・開発・運用は学生のみで行なわれている。インターネット上に分散されている特定地域の口コミ情報を1つに集約するために、このようなポータルサイトを構築して地域の活性化を目指したのだそうだ。
ブログに使われている地図は国土地理院の「電子国土Webシステム」で、各ユーザーのブログを開くと、ページ上部の小窓に地図が表示される。ブログの記事本文の下にある「地図のドコ?」というリンクをクリックすると、その記事に付加された位置情報が地図上に表示される仕組みだ。拡大・縮小や移動は地図の右にあるボタンで操作できる。ユーザー登録することで、自分でブログを持つことも可能だ。地図を指定する際の初期画面は、デフォルトでは高知県になっているが、ほかの都道府県にも変更可能で、他県の人が各地域の情報を発信することもできる。
ブログに地図が付くと、それだけで記事の具体性が増して情報の価値が向上する。いずれはこのサイトのように、ブログに地図が付くのは当たり前という時代がやってくるかもしれない。
■URL
elemap blog
http://www.elemap.com/
■旅の思い出を“旅行雑誌”にして残そう
地図を片手に「この道の先には何があるのか」とあれこれと想像しながら旅行するのは楽しいものだ。そんな楽しい旅の思い出を形として残せるソフトが登場した。地図出版社のゼンリンが12月22日に発売した「Magazine Press 旅自慢」だ。価格は7,980円で、Windows XP/2000に対応する。
旅自慢は、写真や文章、地図、イラストを組み合わせて、オリジナルの雑誌(冊子)を作れるという、今までにないユニークなソフトだ。専門的な編集やDTPの知識は不要で、誰でも簡単に雑誌を作成できる。作成した雑誌データはプリンターで印刷できるほか、製本サービスを利用して本を作ることも可能だ。今回は発売されたばかりの同ソフトについて、詳しくご紹介しよう。
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旅自慢ランチャ
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プロジェクトの登録画面
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旅自慢を起動させると、初期メニュー画面としてメイン画面である「旅自慢ランチャ」と、操作方法を解説した「ガイダンス」の2つのウィンドウが開く。ガイダンスは8つのステップで操作方法を解説しており、ヘルプも兼ねている。旅自慢ランチャのタイトルバーにも「ガイダンス」というボタンが設けられていて、これをクリックすればいつでもガイダンスを呼び出せるので、初心者にも安心だ。
旅自慢ランチャには、冊子やアルバムを作るための「新しく作る、作ったものを見る」、写真の取り込みや管理をするための「写真の整理・管理をする」、取り込んだ画像を検索する「画像を検索する」の3つのボタンが用意されている。「新しく作る、作ったものを見る」を選ぶと、「旅の情報の入力・選択」画面が表示される。ここでは「いつ?」「何をした?」「どこで?」と3つの情報を入力できる。「どこで?」の項目では、地図ビューアから場所を指定可能だ。
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旅の情報の入力・選択
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地図ビューア
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次に、写真を保存してあるフォルダから画像データを読み込む。読み込む際には、「宿」「人物」「風景」などジャンルを指定する。ここで指定した写真のジャンルをもとに、各写真がページ内の最適な位置に割り振られて、自動的にレイアウトが作成される。生成されるデザインのテンプレートは、実際に旅行雑誌を手がけているプロのデザイナーの監修によるもので、144パターンが収録されている。テンプレートは操作パネルを使って自由に切り替えが可能だ。右開き、左開きの切り替えや、ページの入れ替え、削除、追加もできる。また、写真の逆光補正や切り抜きなど簡単なフォトレタッチ機能を搭載していることに加えて、飾り枠やスタンプ、手描きイラストなども追加できる。
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文章作成サポート
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タイトルや本文の文章は、レイアウト上の文字入力エリアをダブルクリックして入力する。文章は文字の大きさや文字間隔、行間隔などを、「+」「-」ボタンで押すだけで簡単に調整可能だ。さらに、文章を書くのが苦手な人のために、文章の作成サポート機能も備えている。「宿」「グルメ」「風景」などカテゴリ別に用意された例文の中から、シチュエーションに合った文章を選ぶだけで本文を生成可能だ。なお、これらの文章や地図は、著作権フリーで公開できる。
このようにして作成したデータをプリンターの割付機能を使って印刷すれば、冊子が完成する。このほか、PDFやHTMLに書き出せるだけでなく、コクヨS&Tが運営する有料のオンデマンド製本サービスを利用して、上質な本に仕上げることも可能だ。
雑誌や書籍の編集、デザインには専門的な知識と経験が必要とされるが、このソフトを使えば誰もが簡単な操作で旅の記録を本に残せる。段組の調整機能など本格的なDTP機能は持たないので、プロが作った雑誌のクオリティには及ばないものの、一般の人が趣味で旅行記を作るには十分な機能を持っている。
また、地図との連携機能も、道路地図のほかにイラスト地図が用意されていたりと、地図出版社だけあってかなり充実している。あなたもこのソフトを使って、旅雑誌や紀行本の編集長になった気分を味わってみてはいかがだろうか。
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自動作成されたレイアウト
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レイアウト完成画面
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■URL
「Magazine Press 旅自慢」製品概要
http://www.zenrin.co.jp/product/tabijiman.html
(2007/01/11)
碓氷 貫(うすい とおる)
地図に関することならインターネットの地図サイトから紙メディア、カーナビ、ハンディGPS、地球儀まで、どんなジャンルにも首を突っ込む無類の地図好きライター。地図とコンパスとGPSを片手に街や山を徘徊する日々を送る一方で、地図関連の最新情報の収集にも余念がない。
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