■地図を活用した美しい映像で日本の新しい一面を発見
|
「日本再発見マップ」トップページ
|
|
「列島の山々」
|
私たちは、自分が暮らしている「日本」という国についてどれくらい知っているだろうか。そんな日本の特色や魅力を改めて教えてくれるのが「日本再発見マップ」だ。このサイトは科学技術振興機構が運営する「JSTバーチャル科学館」の中の1コーナーとして提供されているコンテンツで、その特徴はなんと言っても地図を効果的に活用した美しい映像だ。Flashを使った完成度の高いコンテンツは市販のマルチメディアコンテンツ並のクオリティを誇っており、2006年度の「文化庁メディア芸術祭」においてエンターテイメント部門の優秀賞を獲得した。
コンテンツは「日本を測る」「日本の地形」「日本の地質」「日本の季節」など、計8種類。さまざまな角度から、日本の自然や地形、天候などを学べる。いずれも地図とデータを組み合わせて解説したもので、例えば「日本の地形」の中の「列島の山々」のコーナーでは、日本列島全体の断面図を掲載して、どこにどれくらいの高さの山があるのかをわかりやすく示している。また、「列島の河川」や「列島の湖」のコーナーでは、長さや広さのトップ20のランキングを棒グラフを添えて掲載している。さらに、「日本を眺める」のコーナーでは、列島の平野や盆地、湾の位置を、空中写真で確認できる。
「日本の季節」というコーナーも面白い。サクラやアジサイの開花日、ウグイスやアブラゼミの初鳴日、カエデの紅葉日、イチョウの黄葉日、霜の初日、初雪など、四季折々の事象の等期日線図を調べられる。このほか、都道府県ごとの人口や面積、天候の状況などをグラフで比較した資料もある。多彩な角度から日本を見ることによって、今まで知らなかった日本の新しい一面を発見していただきたい。
■URL
日本再発見マップ
http://jvsc.jst.go.jp/live/map/
■ブログの位置情報からKMLファイルを生成
ブログサービス「日記系.jp」が、地図と連動した新しいサービス「ココ日記」の提供を開始した。同サービスは、携帯電話のGPS情報やエリア設定で登録されたブログの位置情報をもとに、ブログを地図上に配置するサービスだ。位置情報はKMLファイルとして配布されるので、「Google Earth」や3D景観作成ソフト「カシミール3D」を使って閲覧できる。
KMLファイルへのリンクは、各ブログの作家プロフィール欄に掲載されているほか、「ココ日記」の解説ページから、新着日記をまとめたKMLファイルもダウンロードできる。地球儀の形をしたアイコンをクリックするとGoogle Earthが起動して、地図上にブログのタイトルと画像が表示される。これをマウスでクリックするとブログの内容が表示されて、中に掲載されているリンクをクリックするとWebブラウザ上でブログの本文を読める。
Google Earth上にブログが表示されるのは、実際に使ってみると意外に面白い。自分の家や会社の近くで面白いブログを見つけると、こんな人が身の回りにいたのか、と新鮮な驚きがある。また、ブログに書いてあるような個人的な体験談は地域に根ざした話題であることも多く、どの地域の人が書いたのかが一目でわかった方が、読者にとってはその体験がよりリアルに伝わってくる。
ただし、これらに表示される位置情報は、厳密な位置を示しているわけではない。あくまでも、各エリアごとに代表点を設けて、それを近似点として示しているだけだという。これはプライバシーを考慮してのことだが、実際の位置とは10~20kmの誤差があるので、注意しよう。
Google Earthの人気が高まる中、今後もKMLファイルを出力できるブログサービスはどんどん増えていくことだろう。将来的には、Google EarthをRSSリーダーとして使う時代も訪れるかもしれない。
|
|
「日記系.jp」トップページ
|
Google Earth上にブログを表示
|
■URL
日記系.jp
http://nikki-k.jp/
■ブログに貼り付けるだけでオリジナル地図が完成
|
「ウェブリマップ」
|
BIGLOBEが運営するブログサービス「ウェブリブログ」で、地図との連携機能が強化された。同サービスでは2006年11月から、ブログ記事に地図を貼り付ける機能や、地図が付いた記事をまとめて表示する「ウェブリマップ」というサービスの提供を開始していた。今回はそれをさらに進化させて、各ユーザーがそれぞれオリジナルの口コミ記事を作成できる「Myウェブリマップ」機能を追加した。
Myウェブリマップとは、ユーザーがブログ記事に地図を貼り付けていくだけで、自分だけのオリジナル地図を自動的に作成する機能だ。利用している地図はGoogle Maps APIで、作成した地図は公開することもできる。また、地図を貼り付ける際にジャンルを指定することでスポットアイコンを表示したり、5つ星の評価情報を加えたりもできる。レストランやホテル、遊園地など、さまざまな施設の評価記事を投稿する場合は、このような評価機能が役に立つだろう。
さらに、地図の下には「この位置のURL」という欄が表示されて、ここには地図で表示されている位置の緯度や経度、縮尺などが入ったURLが掲載される。これらのURLを活用すれば、他人と地図情報を共有したり、ブログやWebサイトからリンクを張ったり、URLをブックマークしたりできる。地図は航空写真や地図+写真との切り替えに加えて、日本地図と世界地図の切り替えなどもできるので、海外旅行のブログなどを投稿する際にも便利だ。
最近は地図を利用した口コミ情報サービスが増えてきているが、Myウェブリマップを使えば、各ユーザーが地図作りを意識することなく、自動的にオリジナル地図が完成してしまう。初心者でも手軽に自分だけの口コミ地図が作れるサービスとして注目される。
■URL
ウェブリブログ
http://webryblog.biglobe.ne.jp/
■地図と測量をテーマにしたWebサイト上の企画展
茨城県つくば市にある国土地理院の「地図と測量の科学館」をご存じだろうか。ここは全国でも珍しい、地図と測量をテーマにした展示施設だ。同科学館では、国土地理院が提供している地形図を展示した「地図のギャラリー」や、古地図や絵図を展示した「特別展示室」などが公開されているほか、地図や航空写真を手のひらで自在に操作できる「タッちず」というシステムや、直径約22mの球体模型が設置された「地球ひろば」など、さまざまな展示が行なわれている。
さらに、同科学館では「インターネット企画展」としてWebサイト上で企画展も公開している。このコーナーでは、有名な観光地や山岳の地形図をまとめた「集成図」や、国土地理院の根本寿男氏が所蔵している地図・測量切手、地形図の解説、一等三角点の解説、空中写真、古い絵はがきなど、地図や測量に関するさまざまな資料が見られる。
例えば「地形図を散歩する」のコーナーでは、「砂丘」「カルデラ」「三日月湖」「陵墓」「トンネル」など、いろいろな地形が地図上ではどのように表記されるのかが学べる。また、「空中写真で散歩する」のコーナーも秀逸だ。空から写した地上の様子を「つちのこ発見」「北国のライオン」「空飛ぶムササビ」「骨粗鬆症になったマンモス」など、いろいろな動物に見立てている。地図展「かなざわ」と連動した企画「ふるさと金沢を散歩する」というコーナーも見逃せない。金沢を記録した地図や写真が見られたりと、歴史やデータを調べられる。
地図フリークにとってぜひ一度は訪れてみたい「地図と測量の科学館」だが、遠方に住んでいてなかなか簡単には行けないという人は、ぜひWeb上の「インターネット企画展」の方を楽しんでいただきたい。
|
|
「インターネット企画展」
|
「空中写真で散歩する」
|
■URL
国土地理院「地図と測量の科学館」インターネット企画展
http://www.gsi.go.jp/MUSEUM/p07.html
(2007/01/25)
碓氷 貫(うすい とおる)
地図に関することならインターネットの地図サイトから紙メディア、カーナビ、ハンディGPS、地球儀まで、どんなジャンルにも首を突っ込む無類の地図好きライター。地図とコンパスとGPSを片手に街や山を徘徊する日々を送る一方で、地図関連の最新情報の収集にも余念がない。
|
- ページの先頭へ-
|
|
|
Copyright (c)2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|