■桜前線を地図上に描く「さくらマッピング」2007年版がスタート
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「さくらマッピング」トップページ
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「Google Earth」上で桜前線を表示
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今年は暖冬の影響で桜の開花が早まり、「入学式の桜」ではなく「卒業式の桜」になる可能性もあるという。この時期に花見を予定している人にとって、桜の開花時期はとても気になるところだが、そんな桜前線の状況を地図上で確認できるプロジェクトが始まった。任意団体のグリーン・フォトンが運営する「さくらマッピング」だ。このプロジェクトは、携帯電話やPCから桜の写真を投稿して「Google Earth」上にマッピングするというもので、昨年もかなりの投稿が集まった。今回行なわれるのは同プロジェクトの2007年版で、昨年と同じように誰でも自由に桜の画像を投稿・閲覧できる。
まずは投稿された桜の画像をGoogle Earthで見てみよう。トップページ下部にある「さくらマッピングのGoogle Earthデータをダウンロードする」というリンクをクリックすればGoogle Earthが立ち上がり、投稿された画像が地図上に配置される。このコンテンツはGoogle Earthのタイムスライダー機能に対応しており、上部のスライダーを操作することで、投稿の状況を時系列を追って確認できる。最初は1月20日に投稿された沖縄の写真が1枚だけ表示されて、スライダーを動かしていくと次第に本州の方にも画像が投稿されていく様子がわかる。
表示されている画像をクリックすると、投稿日時や住所など詳しい情報も表示される。個人からの投稿だけでなく、新聞社のサイトの映像などもマッピングされており、その場合は本サイトへのリンクも掲載されている。
また、これらの情報はGoogle Earthだけでなく「Google Maps」上にもマッピングされている。「さくらマッピング on Google Maps」に掲載されているリンクをクリックすると、Google Mapsのウィンドウが立ち上がり、地図と投稿リストが表示される。Google Mapsの方は航空写真だけでなく地図を表示させることも可能なので、詳しい住所を知りたい場合はGoogle Mapsで確認するとよいだろう。
もし地図を見ているだけでは飽き足らなくなったら、自分で桜の画像を撮影して投稿してみよう。投稿の仕方は簡単で、場所名を本文に書いた画像付きのメールを、投稿メールアドレスに送るだけでOKだ。投稿はPCでも携帯でも可能。GPS機能付き携帯電話であれば、画像に位置情報を付加したメールを送れば投稿が完了する。
地図上に無数の桜の画像が配置されている様子は圧巻で、とても色鮮やかだ。自らプロジェクトに参加することで、季節の移り変わりを肌で感じていただきたい。
■URL
さくらマッピング
http://mapping.jp/
■東京都内の全31万棟を実地調査した集合住宅図鑑サイト
東京都内にひしめく無数の集合住宅。そのデータベースの決定版とも言えるサイトが登場した。UNITEDROOMS SEARCH株式会社が提供する「ユーサーチ」だ。“インターネット集合住宅図鑑”と銘打ったこのサイトは、日本全国250万棟の集合住宅の全情報をデータベース化することを目指して、2006年12月にスタートした。そして2007年2月16日時点で、東京都内のほぼすべての集合住宅31万3,129棟のデータを掲載し終えたという。
収録されているデータは、物件の外観や周辺の写真、最寄り駅などの基本的な情報だ。このようなデータは不動産業界であらかじめ整備されていたわけではなく、UNITEDROOMS SEARCHが独自にゼロから集めたものを使っている。調査にあたっては、地域の情報収集を得意とする株式会社ナビットと提携して行なわれた。同社は地下鉄の案内板などを制作している会社で、学生や主婦などを「地域特派員」として25,000名もネットワーク化している。今回の調査では、そのうち延べ約800人が動員された。
東京の集合住宅はすべて数えると43万棟とも言われているが、この中には1階が個人商店で2階に経営者が住んでいるような形態も含まれている。ユーサーチでは、実地調査をすることでこのような形態の物件は除外して、分譲または賃貸可能な物件のみを掲載している。UNITEDROOMS SEARCHによると「99.9%以上はカバーしているはず」とのことだ。また、物件そのもの以外に、駅や公園などのスポット情報もナビットの地域特派員によって実地調査された。
現在はベータ版の段階で、サイト上には検索窓に加えて新着物件のリストや物件の人気ランキングが用意されている。物件名をクリックすると、最寄り駅や特徴、そして周辺情報が掲載された地図が表示される。地図は「Google Maps API」を利用したもので、衛星写真が見られるので物件の周辺状況を空の上から細かくチェックできる。地図上には「!」のアイコンでスポット情報も掲載されており、クリックすると周辺スポットの口コミ情報なども調べられる。
また、ユーサーチでユーザー登録をするとマイページが与えられ、気に入った物件やスポットを登録できるようになる。さらに、一般ユーザーとは別に物件のオーナーからの会員登録も受け付けており、オーナーは登録することでメッセージの書き込みなどが可能となる。
正式版への移行は夏頃を予定しており、年内には全国250万棟の物件データを掲載予定だ。東京都内でマンションやアパートを探している人はもちろん、他県に在住している人にも要注目のサービスと言える。
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「ユーサーチ」トップページ
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地図上に掲載された物件情報と周辺情報
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■URL
ユーサーチ
http://www.unitedrooms.net/
■MapFan Webが「ココメモ」「新地図ページ」のベータ版を同時公開
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「ココメモ」トップページ
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「新地図ページ」地図画面
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地図サイトの定番の1つとして有名なインクリメントPの「MapFan Web」が、新サービスの提供を開始した。新たにリリースされたサービスは「ココメモ」と「新地図ページ」の2つで、ともにベータ版としての提供となる。
ココメモは、Webサイトで見つけた位置情報をメモしておける位置情報のスクラップサービスだ。まずはMapFan Webトップページのバナーをクリックしてココメモのトップページにアクセスしてみよう。使用にあたってはActiveXコントロールをインストールする必要がある。右上の「インストーラ」をクリックすると、ココメモを使うための「ココメモツール」についての解説が表示されるので、これを読んだ上で「インストール開始」ボタンを押せば、ActiveXコントロールが自動的にインストールされる。
インストールが完了したら、Webサイト上の住所などのデータをココメモに登録できるようになる。登録の仕方には、右クリックでコンテキストメニューを選ぶ方法と、Webブラウザのツールバー上のアイコンをクリックする方法と、お気に入りから選ぶ方法の3種類がある。登録した情報を見るには、ココメモのサイトからMapFan WebのIDとパスワードでログインして、「ココメモ帳」にアクセスしよう。ココメモ帳ではスポット情報をフォルダ別に管理したり、スポットの編集や新規登録ができる。蓄積したスポット情報は、携帯電話からも閲覧可能なので、外出先からでも登録したスポットの位置情報を気軽に確認できる。
新地図ページは、スクロール機能を持った地図専用ビューアだ。使用方法は、MapFan Webトップページのバナーをクリックして、「今すぐ使う」ボタンをクリックした上でMapFan WebのIDでログインする。同サイトの従来の地図と違って、マウスのドラッグによるスムーズなスクロールと、マウスホイールによる縮尺調整が可能となる。画面の右下には小窓でサブマップも表示されて、使い勝手はなかなか良好だ。
もちろん、住所やスポット名による検索機能やルート検索機能、地図付きメールの送信機能、周辺検索機能などおなじみの各機能も使用可能で、同時にリリースされたココメモとの連携も可能だ。スクロール機能は今や珍しい機能ではないが、MapFan Webの地図が好きな同サイトのファンにとっては朗報と言えるだろう。
■URL
MapFan Web
http://www.mapfan.com/
(2007/03/08)
碓氷 貫(うすい とおる)
地図に関することならインターネットの地図サイトから紙メディア、カーナビ、ハンディGPS、地球儀まで、どんなジャンルにも首を突っ込む無類の地図好きライター。地図とコンパスとGPSを片手に街や山を徘徊する日々を送る一方で、地図関連の最新情報の収集にも余念がない。
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