■「Mash up Award 2nd」受賞作品が決定、地図モノも多数
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最優秀賞の「出張JAWS」
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優秀賞の「doodle」
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リクルートとサン・マイクロシステムズなどが開催した開発コンテスト「Mash up Award 2nd」の審査結果が発表された。同コンテストはマッシュアップサービスを対象としたアワードで、地図関連のAPIを利用したコンテンツの応募も多数寄せられた。
この中で最優秀賞に輝いたのは、黒田哲司氏の「出張JAWS」。同サイトはビジネスマンの出張準備をトータルに支援するためのサービスで、出発地と目的地を設定するだけで、地図上での位置確認はもちろん、最寄駅の確認や経路検索、宿泊施設、食事施設などを調べられる。さらに、出張目的や日時、会場などを記した出張計画書も印刷できる。地図にはGoogle Maps APIが使用されており、出発地と目的地との距離なども調べられる。
続いて優秀賞を獲得したのは、ゴーガの「doodle」。これはGPS携帯電話を利用して、現在地の近くにいるユーザーとコミュニケーションができるサービス。GPS携帯電話だけでなく、無線LAN機器で現在位置を求められる「PlaceEngine」にも対応しており、ノートPCやスマートフォンなどからも位置情報を取得できる。
PlaceEngineを利用したサイトとしては、CALTA Projectの「MashMax -セールスガジェッツ-」が特別賞を、中谷秀洋氏の「お散歩ろぐ」がPlaceEngine賞を、上田直生氏・大塚恒平氏の「禁煙レストラン」がホットペッパー賞を受賞している。
このほか地図関連のサイトでは、GPSを利用して飲食店情報を検索できる「no3215.com」(橋本弘太郎氏作)が特別賞、アルバイト情報検索と経路探索を同時にできる「fromA Railnavi」(でんか氏作)がfromA navi賞、登録したレストランを店舗情報と地図情報で比較検討できる「グルメマーカー」(TECHSPOT作)がMozilla賞、子育てに役立つ情報を地図上で見られる「子育てMAP」(convivial-web作)がNTTデータ賞、Google Maps APIを利用した音楽発掘サイト「音楽発掘型サイト ダウジングナイトフィーバー☆」(福山誠氏作)がWACCA賞、GPS携帯電話を利用して現在地の周辺情報を検索できる「この辺検索ギガフェッチ」(DICE-WEB::ひらたよしひろ氏作)がカヤック賞を受賞した。
また、特別賞を受賞したTEDDY-G氏の「MashUp Freak!」は、ユーザーが自分の好きなAPIを選んでマッシュアップサービスを作れるサイトだが、選択肢の1つにGoogle Maps APIが含まれている。
前回に比べると今回は地図関連サイトの受賞の割合が減ったそうだが、それでもまだ地図や位置情報関連のコンテンツが全体に占める割合は多い。中でも目立ったのはGPS携帯電話を利用したコンテンツだ。同コンテストのサイトに受賞作品のリストが載っているので、地図やGPSが好きな人は、ぜひチェックしてみていただきたい。
■URL
「Mash up Award 2nd」審査結果
http://bic.recruit.co.jp/mashupaward/results.html
■京都市、修学旅行用ナビサイトを開設
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「きょうと修学旅行ナビ」トップページ
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「きょうとエリアマップ」
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もうすぐ春の修学旅行シーズンが訪れるが、修学旅行の行く先として定番なのはズバリ「京都」。そんな京都の修学旅行に関する情報を提供するサイトが開設された。京都市と京都観光推進協議会が運営する「きょうと修学旅行ナビ」だ。
同サイトのコンテンツは、歴史や文化などを紹介する「京都を学ぼう」と、寺社や文化施設などをガイドする「京都を歩こう」、伝統工芸や文化体験の情報を集めた「京都を体験」と、大きく3つのジャンルに分かれている。「京都を歩こう」と「京都を体験」では、観光のモデルコースや有名スポットの紹介、体験施設の情報などが掲載されており、各スポットの連絡先やアクセス、入場料金や営業日などが調べられる。施設情報も見どころが丁寧に解説されており、修学旅行生ではない大人の観光客にも役に立つ情報がまとめられている。
さらに、これらのスポット情報の「住所」欄の中にある「地図」というリンクをクリックすると、別ウィンドウで「きょうとエリアマップ」という地図が表示されて、そのスポットの位置を確認できる。この地図コンテンツはGoogle Maps APIを利用したもので、トップページの「きょうとエリアマップ」というバナーをクリックすると、同サイトで紹介されている全スポットの位置がマッピングされた総合地図も見られるようになっている。
目的のエリアを拡大していくと、そのエリアの中にどんなスポットがあるのかが一覧できるので便利だ。ただし、地図上のアイコンをクリックしたときに表示される情報は施設名と住所のみで、そのスポットの紹介記事へのリンクは書いていない。できれば紹介記事へのリンクも掲載して、地図と紹介記事とを相互に見られるようにしてほしいところだ。この点については、これからの進化に期待しよう。
このほか、京都に関する知識がどれくらいあるかを試せる「ジュニア京都検定」や、京都についての雑学を学べる「京のあれこれ」など、バラエティ豊かなコンテンツが揃っている。また、交通機関の情報も詳しく解説されていて、洛バスの路線図やバスのデザインの見分け方など、知っておいて損はない情報がたっぷり詰まっている。もし京都に行く機会があったら、このサイトを見て修学旅行気分を味わってみてはいかがだろうか。
■URL
きょうと修学旅行ナビ
http://kyotoshugakuryoko.jp/
京都市のニュースリリース(PDF)
http://www.city.kyoto.jp/koho/mayor/press/2006/pdf/20070118-02.pdf
■世界各国の都市地図が見られるポータルサイト
インターネット上には数多くの地図サイトが存在するが、国内の地図が見られるサイトは数あれど、世界各国の都市の地図をまとめて見られるサイトというのはあまり見かけない。もちろん各国のサイトに行けば無料の地図サイトが用意されているだろうが、日本語のサイトでないと見る気になれないという人もいるだろう。
そんな人にオススメなのが、旅行情報サイト「こちら旅の情報部 世界地図(GIS)ポータル」だ。同サイトは世界各国の都市の地図を閲覧できるサイトで、ヨーロッパとアメリカ、アジア、オセアニアと4エリアのさまざまな国の都市地図を無料で見られる。
トップページにアクセスしたら、「地図一覧」メニューの中から好きなエリアをクリックしてみよう。たとえば「アジア」を選ぶと、韓国や中国、シンガポール、台湾、インドネシア、マレーシアなど、計11カ国の地図が用意されている。また、ヨーロッパも西欧から東欧、北欧まで幅広く揃っている。ちなみにヨーロッパではないがトルコやエジプトの地図も、「ヨーロッパ」カテゴリの中に含まれている。各国の地図は、国の全体図と都市の地図が両方とも掲載されており、首都だけでなくほかの大都市やリゾート地の地図も閲覧可能だ。
地図上に表示されるアイコンは、レストランやショップ、観光スポットなど、どれを表示するかを選択できる。ホテルのアイコンには星の数が表示されており、ホテルのグレードが一覧可能だ。また、地図の下の施設リストにある「位置を見る」をクリックすると、地図上に位置が表示される仕組みとなっている。施設リストは日本語名も書かれているので、横文字が苦手な人も安心だ。地図中の道路名や施設名も、一部日本語で表記されている。さらに、地図上には詳細地図が用意されているエリアが四角で囲われており、ここをクリックすると拡大図に切り替わる。都市名やジャンル、フリーワードによる検索も可能だ。
ただし、道路の表記はかなり大まかで、縮尺も4段階しか選べず、マウスドラッグによるスクロールなどもできない。内容的にも使い勝手においても国内の地図サイトに比べるともの足りない印象を受けるが、これは仕方のないことだろう。ここまで多くの国の地図を揃えただけでも、貴重なサイトと言える。ガイドブックが手元に無くてもさまざまな国の都市の地図を手軽に見られるサイトとして、海外旅行好きな人にはぜひオススメしたい。
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「こちら旅の情報部 世界地図(GIS)ポータル」トップページ
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シドニーの市街地図
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■URL
こちら旅の情報部 世界地図(GIS)ポータル
http://tabimap.com/
(2007/04/05)
碓氷 貫(うすい とおる)
地図に関することならインターネットの地図サイトから紙メディア、カーナビ、ハンディGPS、地球儀まで、どんなジャンルにも首を突っ込む無類の地図好きライター。地図とコンパスとGPSを片手に街や山を徘徊する日々を送る一方で、地図関連の最新情報の収集にも余念がない。
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