■セブン-イレブンで出力可能な住宅地図
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「ゼンリン住宅地図プリントサービス」トップページ
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出力イメージ
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住宅一軒一軒の建物名称や居住者名を大縮尺の地図に表示した「住宅地図」。このような地図は世界的にも珍しいものであり、その作成にあたっては表札や郵便受けを確認しながらの丹念な実地調査が行なわれるという。中でもトップシェアを誇るゼンリンでは、完成した地図を印刷媒体やネット配信で販売しているほか、ユニークな提供スタイルも用意している。「ゼンリン住宅地図プリントサービス」だ。
同サービスは、PCや携帯電話からインターネットを介して住宅地図の必要なエリアを選び、コンビニエンスストア「セブン-イレブン」のコピー機で出力できるというもの。このサービスを使えば、急な用件で住宅地図が必要になったときでもわざわざ書店に行く必要がなく、近所のセブン-イレブンですぐに住宅地図を入手できる。
利用方法は、まずPCか携帯電話で専用サイトにアクセスして、必要としているエリアを指定する。エリアの選択は住所または駅名から検索可能で、プルダウンメニューを選んで順々に絞るか、フリーワードで検索するかを選べる。住所や駅名が確定したら「地図表示」を押すと、該当エリアが地図上に枠線となって示される。この枠線は住宅地図の境界を示していて、1枚1枚の地図がどのエリアまでカバーしているかを一覧できるようになっている。地図の縮尺は5段階が用意されているが、あくまでもエリアを指定するのに特化したコンテンツなので最大拡大率はあまり大きくない。ちなみに出力される地図の縮尺は約1,500分の1の地図が1種類のみだ。
欲しいエリアが見つかったら、「住宅地図プリント位置決定」ボタンをクリックして、メールアドレスなどを入力して注文を確定する。あとはセブン-イレブンの店頭で、マルチコピー機にプリント予約番号を入力して料金を投入した上で出力するだけだ。料金は1枚300円。別途、同社の営業所から購入できる「複製許諾証」を添付すれば、出力した地図を役所の申請書類にも利用できる。
なお、5月18日からは検索したエリアの隣接エリアが計9カ所まで選択可能となり、一度に複数のエリアを出力する場合の操作手順が簡略化された。地図上の文字も従来よりクリアになり、視認性も高まっている。より使いやすくなって完成度が高まったこの住宅地図出力サービスを、ビジネスや趣味の街歩きにぜひ活用していただきたい。
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地図を見ながらエリアを指定可能
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隣接エリアが9カ所まで指定可能
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■URL
ゼンリン住宅地図プリントサービス
http://www.zenrin.co.jp/j-print/
ニュースリリース
http://www.zenrin.co.jp/news/070514.html
■Webサイト上で統計地図を作成「地図を描く!」
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「地図を描く!」トップページ
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作成した地図はダウンロードが可能
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会議やプレゼンテーションなどで、都道府県や市町村ごとに色分けした統計地図が使われることがよくあるが、みなさんはこのような地図が必要になったとき、どのように作成しているだろうか? 一般的なグラフィックソフトでいちいち塗り分けるのは面倒だし、使う頻度を考えると専用ソフトを購入するのはもったいない。そんなユーザーにオススメなのが、「地図を描く!」というサイト。ここでは統計データに基づいた統計地図を、Webサイト上で編集した上でダウンロードできる。
作成できる地図は日本全国のほか、各都道府県別の地図だ。日本全国には県境が、都道府県地図には市町村境の線が入っていて、何もデータを入力しなければ色分けされていない白地図が出力される。
色分けする場合は、まず地図のタイトルを入力する。これは英数字と記号のみで、日本語を入力すると文字化けするので気をつけよう。次に「塗り分けに使用する統計データ」を入力する。こちらは日本全国の場合は都道府県それぞれの値、つまり47個の数値をカンマで区切って入力する。都道府県別の地図の場合は、その都道府県に含まれる市町村の数の分だけ数値を入れる。数値を記載する順番は決められており、別ページ( http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/map/map-code.html )にて確認しながら書いていこう。
次は「塗り分け基準(境界値)」を入力する。これはデータ区分を決めるための数値で、例えば都道府県別の人口なら「100万」「400万」「700万」「1,000万」で分けたりと、5段階で色分けする際の区分となる数値を4つ入力する。何も入力していない場合は自動的に各区分が同じくらいの値になるように区分される。
次は「塗り分けに使用する色の割り当て」を決めよう。指定したい色に対応した数値を5つ入力すれば、その通りに表示される。何も入力しない場合は、小さい方から順に「緑」「青」「水色」「紫」「赤」が割り振られる。
最後に拡大・縮小率と背景を透明にするか否かを選択して、「地図を描く」ボタンをクリックすれば色分けした地図が表示される。地図の画像形式はGIFで、Webブラウザの保存機能を使えばローカルPCにダウンロード可能だ。もちろん、ワープロやプレゼンテーションソフトにも貼り付けられる。作成時に細かい数字を入力しなければならないので、最初は使いにくく思うかもしれないが、表計算ソフトなどから統計データをコピー&ペーストして整形すれば、意外と簡単にデータを入力できる。うまく使いこなせば、強力な地図作成ツールとして役立つはずだ。
■URL
地図を描く!
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/map/map.html
■東京都内の遺跡の分布状況がわかる地図サービス
東京という街は移り変わりが激しいので、ついつい新しいスポットばかりに目が奪われがちだ。しかしその一方で、昔から変わらない姿を保つ遺跡や史跡、名勝なども数多く存在する。そんな古くからある遺跡や史跡の場所を調べるための地図が、東京都が提供する「東京都遺跡地図情報インターネット提供サービス」だ。このサービスは、同じく東京都が刊行した「東京都遺跡地図」という資料のインターネット公開版で、都内の遺跡(埋蔵文化財包蔵地)の分布状況を示したものだ。
使われている地図は、東京都が作成した縮尺2,500分の1デジタルマッピング地形図画像データだ。拡大や縮小はできないので、詳細な場所の確認はほかの地図サイトと併用した方がいい。遺跡分布図は東京都の全体分割図からエリアを指定すると表示される。遺跡の存在する箇所は円などで囲われていて、その中に番号が割り振られている。各番号が示すスポットがどのような遺跡や史跡なのかは「遺跡一覧」にまとめられていて、こちらには遺跡名や所在地、概要や時代などが掲載されている。地図を見るときはWebブラウザを2つ立ち上げて、データと地図を照らし合わせながら見るといいだろう。
例えば「大田区」の町丁名一覧から「山王一丁目」を選択すると、東京都の遺跡として有名な「大森貝塚」が見つかる。遺跡の概要には「台地斜面・低地 貝塚 国史-大森貝塚(昭30. 3.24/昭61. 8.16)」と書かれており、時代には「[縄中][縄後][縄晩]」と、縄文時代のものであると示している。このほか「山王一丁目横穴墓群」や、道路跡が残っている「大森・山王鎌倉街道下ツ道関連」など、違う時代の遺跡もリストに載っている。
また、千代田区の「皇居外苑」に掲載されている「江戸城跡」や、丸の内1丁目の「東京駅八重洲北口」、麹町6丁目の「四谷見附跡」など、近世の遺跡や史跡も多数掲載されている。ほかには社寺や墓なども「遺跡」として紹介しており、身近な街の地図を見ると思わぬ名所が見つかるかもしれない。散歩のときはあらかじめこの地図を見て、身近な遺跡の場所を確認しておくと、街歩きがもっともっと楽しくなること間違いなしだ。
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「東京都遺跡地図情報インターネット提供サービス」トップページ
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「山王一丁目」の地図
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■URL
東京都遺跡地図情報インターネット提供サービス
http://www.syougai.metro.tokyo.jp/iseki0/iseki/index.htm
(2007/05/24)
碓氷 貫(うすい とおる)
地図に関することならインターネットの地図サイトから紙メディア、カーナビ、ハンディGPS、地球儀まで、どんなジャンルにも首を突っ込む無類の地図好きライター。地図とコンパスとGPSを片手に街や山を徘徊する日々を送る一方で、地図関連の最新情報の収集にも余念がない。
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