■Google Earth用の自社ビルを作る「インターネット建築.com」
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インターネット建築.com
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ビルが出来るまで
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メルティングドッツは、建築物の3Dモデルを制作するサービス「インターネット建築.com」の提供を開始した。Google Earth上に設置するための3Dモデルの制作を代行するサービスで、日本国内に実在する建築物が対象となる。実在する施設ならば、大規模な商業施設から雑居ビルや個人宅などの小さな建築物まで、あらゆる施設の3Dモデルの制作が可能だ。
発注にあたってユーザーが準備するものは、会社紹介の資料に加えて、地図設置時に建築物の向きがわかる外観写真が1枚。さらに、ディティールを構築するための資料として建築物をさまざまな方向から撮影した写真を数枚用意する。外観写真は、昼間に撮影されたもので余計なものが写っていない適度な大きさの写真が求められる。街路樹などの点景が被っているものや、斜めすぎる地点から撮影したものは避けたほうがいいとのことだ。
これらの資料を添えて注文すると、数日以内に見積もりのメールが来て、料金の支払いが完了すると制作を開始する。制作は、まず地球上の座標位置をGoogle Earth上で検索して、制作対象となる3Dモデルが現実と同じ場所に表示されるように設定する。その後に基本図形の骨組みを地図ベース上に置いてモデリングする。そして最後に外観写真をもとに細部のテクスチャデザインを施せば完成だ。完成した3DモデルをユーザーがGoogle Earthに登録すると、Googleの審査を経た後にその3Dモデルが表示されるようになる。
このような3Dモデルの制作のほか、オプションとして会社紹介の動画をYouTubeにアップロードするサービスや、建築物の写真をPanoramioで共有するサービスも用意されている。また、作成した3DモデルのSketchUpのオリジナルデータやKMZファイル、Google Earth上でいろいろなアングルから撮影したスナップショット画像を提供するサービスも行っている。
価格は、立方体の建築物を再現するエコノミープランが2万9800円、複数の立方体や曲線で構成された建築物を再現するプレミアムプランが7万9800円、複雑な造りの建築物や建築物の細部まで再現するプロフェッショナルプランが19万8000円。このほか街ぐるみでの制作や歴史的建造物の複数制作などに対応したフルカスタムの大規模なプランも用意されている。
価格から考えて、個人よりも企業を対象としたサービスと言えるが、「インターネット建築」というサービス名には大きなインパクトがあり、思わずニヤリとさせられる。試しにあなたの会社の社屋も、インターネット上で建ててもらってはいかがだろうか?
■URL
インターネット建築.com
http://internetkenchiku.com/
■パノラマ写真を投稿可能なコミュニティ「Life Space Time」
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Life Space Time
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サークルのリスト
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ドリームネッツは、コミュニティサイト「Life Space Time」のベータ版を公開した。同サイトは写真やコメントを投稿できるコミュニティサイトで、投稿した写真はGoogle Mapsの地図に関連付けて自分のアルバムに登録できる。
トップページにアクセスしたら、まずはほかのメンバーが投稿した画像を見てみよう。画面右にある「新着・更新アルバム」から興味のある画像を選ぶ方法もあるが、自分の好きなジャンルで検索することもできる。検索はページ右上の入力欄にキーワードを入力して、プルダウンメニューから「写真・イラストを探す」を選んで検索ボタンを押せばOKだ。
例えば「スキー」というキーワードで検索すると、検索結果に雪山が写った写真のリストが並ぶ。各写真にはそれぞれコメントの一部が掲載されているので、大まかな内容がわかって便利だ。また、ユーザーからの評価や閲覧数なども載っているので、記事の人気度もわかる。
写真をクリックすると、記事の詳細画面が表示される。ここでは投稿に対してコメントを書いたり、「素晴らしい」「応援したい」といった評価を与えることができる。写真の横には地図が表示されて、地図上には記事の位置を示すアイコンが表示される。拡大地図とともに、小窓で大縮尺の地図も添えられており、どの地域を示しているのかが一目でわかるようになっている。地図の右上には丸い操作ボタンが配置されており、スクロールや拡大などの操作が行える。Google Mapsでは縮尺の切り替えはスライドバーで行うのが一般的だが、このサイトでは地図のサイズが小さめなせいか、独自の操作方法となっていてユニークだ。
もう1つの特徴は、このサイトではパノラマ写真を投稿できる点だ。まだ投稿数は多くないが、検索欄に「パノラマ」というキーワードを入れて検索するといくつかヒットするので見てみよう。パノラマ写真は全画面で閲覧することが可能なほか、画像を拡大・縮小表示することも可能だ。
このように、このサイトではほかのメンバーの投稿を見ているだけでもけっこう楽しめる。もちろん自分で投稿してほかのメンバーとコミュニケーションを深めるともっと楽しい。その際は、特定のテーマに沿ったサークルに加入しても面白いだろう。パノラマ写真をサポートした投稿地図サイトとして、これからの進化に注目したい。
■URL
Life Space Time
http://www.lifespacetime.com/
■日本全国の城をGoogle Mapsにマッピングした英語サイト
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Jpananese Castle Explorer
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大阪城のベストビュー
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全国的に戦国武将ブームが広がっているそうだが、それと同時に各地の城への注目も高まっている。日本中に散らばる大小さまざまな城をGoogle Mapsにマッピングしたサイトとしておすすめなのが、「Jpananese Castle Explorer」だ。タイトルを見るとおわかりかもしれないが、このサイトは情報がすべて英語で書かれた外国人向けサイトだ。おそらく日本を訪れる外国人に対して城の情報を提供する目的で作られたのだと思うが、城をマッピングした地図コンテンツはインターネット上を見回してもあまり例がなく、グラフィックの美しさも含めて完成度が非常に高い。
アクセスするとまず目をひくのが、地図上に散らばる城のアイコンだ。天守閣と城壁の2種類が用意されており、どのような城なのかがわかる。左上にはコントロールパネルがあり、「Random Castle」をクリックすると、全国各地の中から無作為に選んだ場所が表示される。また、「+」「-」のボタンも用意されており、縮尺を簡単に切り替えられる。もちろん表示モードも衛星写真や市街地図、地形地図などの中から選択可能だ。おすすめは地形地図のモードで、城のアイコンが見やすい。
なお、地図上部には「Okinawa」「Shikoku」「Kanto」と地域メニューが用意されているが、この中には「Korea」も入っており、戦国時代に海外出兵した際に築かれた城がマッピングされている。このほか、Wikipedia情報を示すアイコンも表示可能だ。
城のアイコンをクリックすると、地図の右上に小窓が表示されて、詳細情報が出てくる。ここでは城の名や、「Hilltop Castle(山城)」「Flatland Castle(平城)」など城の種類、築城した武将、時期など詳しいデータがわかる。また、下部の「best view」ボタンをクリックすると、衛星写真のベストビューが表示される。このボタンは現在の城の規模や状況がすぐにわかるので便利だ。「zoom out」ボタンも用意されており、すぐに縮尺を切り替えられるので、いろいろな城を効率よく見て回れる。
このサイトを見ると、日本には城関連の史跡がかなり多く残っていることがわかるだろう。解説文が日本語で読めないのは少し残念だが、史跡めぐりの資料として役立つ秀逸なサイトと言える。
■URL
Japanese Castle Explorer
http://www.kumin.ne.jp/dmogrady/map.html
(2009/02/12)
碓氷 貫(うすい とおる)
地図に関することならインターネットの地図サイトから紙メディア、カーナビ、ハンディGPS、地球儀まで、どんなジャンルにも首を突っ込む無類の地図好きライター。地図とコンパスとGPSを片手に街や山を徘徊する日々を送る一方で、地図関連の最新情報の収集にも余念がない。
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