【業界動向/音楽配信】
米インターネットラジオ局の料率問題が決着へ
~法案が米上院で可決
■URL
http://frwebgate.access.gpo.gov/cgi-bin/getdoc.cgi?dbname=107_cong_bills&docid=f:h5469eas.txt.pdf (SWSAの全文)
http://www.riaa.com/PR_story.cfm?id=585 (RIAAの声明)
http://helms.senate.gov/ (Jesse Helmes議員のサイト)
米国上下院は11月15日、「Small Webcaster Settlement Act of 2002」と呼ばれる「HR5469法案」の修正案を可決した。6月以来波紋を呼んでいたインターネットラジオ局への著作権使用料問題に、一応の決着がつきそうだ。
“年収が100万ドル以下の小規模インターネットラジオ局については、年額2,000ドル、売上高の8%、支出の5%のなかから、最も高い額を徴収する”と定めたHR5469法案は10月7日に下院で可決され、この問題の決着が着くかに見えていた。しかし、宗教系ラジオ局団体などによる反発によって上院で可決されず、レコード業界による音楽ライセンス管理団体「SoundExchange」が10月20日から暫定徴収を開始していた。
今回可決したのは、HR5469法案にJesse Helms上院議員による修正案を加えたもので、レコード業界と小規模インターネットラジオ局(非営利局含む)は著作権庁案の内容にかかわらず、両者の合意に基づいた著作権利用率を採用できることを認めている。これによってレコード業界側(SoundExchange)とインターネットラジオ局業界は、小規模局で2002年12月15日まで、非営利局で2003年5月31日までに合意に達することが求められている。ただ、米レコード協会(RIAA)および小規模局業界は、10月に下院で可決されたHR5649法案による料率の支持を表明しているため、上記料率で決着する公算が高くなった。なお「Spinner」などの大規模局は、著作権庁案による料率に従う形となる。
今回の修正案についてRIAAは賛同を表明している。また著作権庁案によってインターネット放送を停止していた小規模局の1つであるSOMAFMも、「RIAAからの公式な発表を待つ必要はあるが、おおむね歓迎」として、放送を再開する準備を始めているという。
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(2002/11/19)
[Reported by aoki-m@impress.co.jp]
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