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~傍聴席から構成員に対して「うそつくなよ」などの声も

情報通信審議会DSL作業班 第1回会合が開催

■URL
http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/index.html

 情報通信審議会 情報通信技術分科会 事業用電気通信設備等委員会 DSL作業班(以下、DSL作業班)の第1回会合が開催された。これは、情報通信審議会がNTT東西のDSL接続約款の改定認可について答申を行なった際に要望として、総務省においてスペクトル管理の基本的な要件を策定することを求めたことに対して開かれたもの。

 DSL作業班では審議内容として「新たな方式のDSLサービスの導入に向けて、多様なサービスが共存しつつ良好なサービス環境を維持するために遵守すべき技術的要件」が示された。技術的要件としては「スペクトル管理に関する事項」「その他」とし、作業班の報告書には、見解の分かれる事項は複数の意見を並記できるということになっている。このため、活動について現在のところ明確な方向性や検討事項がない状態となっている。

 第1回会合では、DSLサービスの動向や諸外国のスペクトル管理標準などが構成員から説明された。これについて、ビー・ビー・テクノロジーの孫正義社長が、「AnnexCの機器を製造するメーカーからの偏ったもの」と発言、AnnexA側からの説明も必要であり、AnnexAを利用するメーカーなどもDSL作業班に「応分の参加」が必要だと訴えた。

また、孫氏はTTC標準についての説明の中で出された、TTC標準の計算方式に基づいて作成された各伝送方式の干渉状況を表わした図に対して異議を唱えた。図では“AnnexAからISDNに対して、干渉によって大きな影響を与える”ことが記載されており、TTCのスペクトラム管理委員会の委員長でもあるイー・アクセスの小畑至弘氏がそれについて説明を行なうと、孫氏の後ろにいた傍聴人から「うそつくなよお前」と大声が発せられる場面も見られた。

 今回の会合では、第1回として、具体的な審議はまだ行なわれていない。各構成員は具体的な検討事項を2回目までにまとめ、次回からその審議に入っていく。次回会合は12月26日で、その後2003年3月までに合計6回の会合を持ち、上位にあたる事業用電気通信設備等委員会へ提出する報告書を作成する。

 なお、ビー・ビー・テクノロジーの要求である「AnnexA側の応分の数の参加」については、AnnexAの関係者を構成員としてDSL作業班の事務局に推薦した上で、参加を検討するという。

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(2002/12/16)

[Reported by 正田 拓也]

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