【団体】
安全なP2P環境の構築を研究する「セキュアP2Pフォーラム」が発足■URL P2P技術の安全で有効な利用について研究する組織「セキュアP2Pフォーラム」(以下、P2Pフォーラム)が2003年1月に発足する。 P2Pフォーラムは、産学連携研究団体として大学機関を中心に構成され、コミュニティーを運営する企業を中心に参加メンバーも増加しているという。慶應義塾大学の岡田謙一教授が座長となり、イーディーコントライブ、ガイアックス、オーケイウェブ、アリエルネットワークなど6社が参加し、安全なP2P環境構築を考え、今後のP2Pコミュニケーション社会の歩むべき道を導き出すことを目標とする。具体的には、P2Pの可能性などを訴求するシンポジウムの開催を基本として、セキュアなP2Pツールの開発やビジネスモデルの研究などを慶應大学が中心となって行なっていく予定だ。 P2Pフォーラムでは、P2PコミュニケーションはNapsterやGnutellaなどを用いた知的財産権侵害事件に始まり、ユーザー間の直接接続を可能にしたがために発生するプライバシー保護、著作権保護等の観点から安全・安心なシステムとは言い難い面があるという。しかし、P2Pには無駄を省いた最短接続経路を経ることによって、最大級の通信効率を実現しダイレクトなコミュニケーションができる利点があり、多くのコミュニティーがこの利点によって巨大市場へと発展する可能性を秘めているという。 P2Pフォーラムの仮事務局を設置しているイーディーコントライブでは、「P2Pフォーラムでは、まずマイナスイメージが強いP2Pの可能性を年6回程度開催するシンポジウムを通じて訴求していくことを基本に置いている。そして、月数回開催する予定の研究会では、セキュアなP2Pツールの開発やビジネスモデルの研究などを行なっていき、P2Pコミュニケーションの可能性を広げることを目指す」としている。 なお、P2Pフォーラムが主催する第一回目のシンポジウム「セキュアP2Pシンポジウム-P2Pが生み出す巨大市場と社会変革-」は、2003年1月27日に川崎市産業振興会館にて開催される。参加費5,000円。シンポジウムでは、P2Pフォーラム座長の岡田教授による「P2Pは情報共有の本命となるか?」と題した講演などが行なわれる予定だ。 ◎関連記事 (2002/12/18) [Reported by otsu-j@impress.co.jp] |
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