【P2P】
WebからGnutellaネットワークを検索する「P2PFiles」がβテスト開始
~「P2Pは10年前のWebと同じ」
■URL
http://p2pfiles.com/
Webから直接Gnutellaネットワークを検索し、ファイルをダウンロードできるサイトを米Razorpopが開発し、現在ベータテストを行なっている。このサイトは「P2PFiles」と呼ばれ、同社ではこのサイトをP2Pポータルと銘打っている。
従来、主にファイル交換に使われているGnutellaネットワークの内容を検索するためには、Gnutellaプロトコルに対応したソフトを利用する必要があった。P2PFilesでは、Webから直接このネットワークを検索、ファイルをWebから直接ダウンロードできる。
同様のサービスとして、KaZaAネットワーク上に構築された商用P2Pネットワーク「Altnet」が、流通するコンテンツをWebから検索できるようにしている。しかし、Altnetで流通するコンテンツを蓄えたデータベースを検索できるだけで、KaZaAのP2Pネットワークを直接検索してるわけではない。
編集部では、RazorpopのCEOであるMarc Freedman氏に取材を行なった。Freedman氏は、P2PFilesが直接Gnutellaネットワークを検索することを「世界で初めての試み」とコメントする。また、「法的な問題は複雑だ」と婉曲的な言い回しで、著作権侵害がP2PFilesのビジネスモデルに大きなリスクとなっていることを認めたが、「エンターテイメント業界は大きな力を持っているが、それを革新するためでなく、企業相手に訴訟を起こしたり、ユーザーの権利を攻撃したりするために使っている」とも語った。
P2PFiles開発の動機について同氏は、「我々は業界を変えようと思っている。P2Pは10年前のWebの存在と同じ状況で、ニッチなテクノロジーに基づいた物で、大ざっぱなアウトローな世界に位置している。我々のミッションは、消費者にもコンテンツ保有者にもマーケターにも歓迎される円熟したビジネスモデルとテクノロジーで、P2Pをメインストリームに持っていくことだ」と意気込みを明らかにした。
P2PFilesでは、最新の情報交換するためのメーリングリスト開設し、βテストへの参加を呼びかけている。将来的には、サーチエンジンを改良し、アドバンストサーチ機能などを取りそろえる予定だ。
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(2003/2/4)
[Reported by 青木 大我 (taiga@scientist.com)]
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