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【訴訟】

AOL、損害賠償を求めてスパム発信者を提訴する5件の訴訟

■URL
http://www.aol.com/
http://news.findlaw.com/hdocs/docs/aoltimewarner/aolvmim041403cmp.pdf
http://news.findlaw.com/hdocs/docs/aoltimewarner/aolmexi041403cmp.pdf
http://news.findlaw.com/hdocs/docs/aoltimewarner/aolmort041403cmp.pdf
http://news.findlaw.com/hdocs/docs/aoltimewarner/aoldescram041403cmp.pdf
http://news.findlaw.com/hdocs/docs/aoltimewarner/aolbytenight041103cmp.pdf

 米AOLは、スパム発信者に対して合計5件の差し止めや損害賠償を求める訴訟をバージニア州アレクサンドリア地方裁判所に提起した。AOLがスパム発信者に対して提訴するのは2001年5月以来という。AOLが訴えたのは、Maryland Internet Marketing、Byte Night。ただし、3件は発信元が不明でJohn Doeという仮の名称で提訴されている。AOLによれば、多くのスパムは、同社が2002年後半に導入したReport Spamという機能を用いてユーザーから受け付けた苦情によって報告された。実に800万人のユーザーからの反応があったという。

 5件の訴訟で話題となった内容には、コンピュータソフトウェア、金融関係(借金)、ネット薬局(性増強剤)、デジタルケーブル暗号解読器、アダルトサイト、ネット大学による学位授与などがあった。どれも、ネット時代になって、ますます広告活動が盛んになっている分野だ。

 AOLの訴状によれば、AOLは会員に対するスパム行為を禁止している。今回提訴された被告らはこの禁止規則を破るものであり、AOLに対して不当な出費を余儀なくさせているという。現在、AOLは、1日あたり20億通の電子メールを受信。1999年にAOLは電子メールフィルタリングおよびブロック技術を採用して対抗策を講じており、現在では1日あたり10億通のスパムをブロックしている。これは、1999年時点の10倍にあたるという。

 スパムの多くは、送受信者情報がでたらめであるため、その被害は甚大で、AOLはスパムと通常のメールとの識別をするために多大な労力を使っており、システムの円滑な運営にも支障が出ている。このため、AOLは不要な支出を強いられているという。

 これらの主張に基づいて、AOLは、コンピュータ詐欺、コンピュータ不法侵入、コンピュータサービス窃盗、不法電子メール、保護されたコンピュータに対する不法侵入、コンピュータ施設の機能妨害、動産不法侵入、共同謀議、過失雇用、不当利得などのカウント(裁判上の論点)を提起した。

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(2003/4/22)

[Reported by Gana Hiyoshi]

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