【業界動向】
米AOL、AOL9.0で会員に高度なセキュリティ機能を無料で提供
■URL
http://www.aolepk.com/unprotectedbroadband/ (英文)
http://www.aolepk.com/unprotectedbroadband/pr_1_6_8_03.htm (英文)
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ブロードバンドキャンペーンのサイト |
米America Onlineは9日、今年夏サービスが開始される予定の「AOL9.0」で迷惑メール対策、アンチウィルス、ファイアウォール、保護者機能などのセキュリティ機能を会員に対して無料で提供すると発表した。またブロードバント環境でセキュリティに無関心でいることの危険について啓蒙するためのマーケティングキャンペーンを今日付で開始している。
先週National Cyber Security Alliance(NCSA)によって発表されたブロードバント世帯への調査結果によると、67%がファイアウォールの設定に誤りがあり、62%がアンチウイルスソフトの定義ファイルを最近アップデートしておらず、子供が居るブロードバンド利用世帯の97%で保護者機能を利用していなかった。調査対象となった世帯のうち安全な状態だったのはわずか11%に過ぎない一方で、86%のブロードバント世帯がコンピュータに重要な金融、医療、個人情報を保管していた。
こうしたことを受けてAOLでは、ブロードバンド利用者に対してセキュリティの重要性を啓蒙するマーケティングキャンペーンを開始し、オンライン・オフラインの両方で教育キャンペーンを行なっていく。また政策決定者や消費者団体にも働きかけていくという。
2003年夏に会員向けダウンロードが開始される予定のAOL9.0でも、セキュリティ機能を無料で提供する。提供されるセキュリティ機能には、高度な迷惑メール遮断機能、Network Associatesとの提携関係に基づいて会員に無料で提供されるカスタマイズされたファイアウォール「McAfee Personal Firewall Express」、AOLに届くすべてのメールを会員のコンピュータに届く前にフィルタリングして取り除くアンチウイルス機能、子供がオンラインでどのような活動をしているかをモニターするための保護者機能も提供される。なお、メール以外のP2P、Web、CD-ROMなどのアンチウイルス機能を望むユーザーに対しては「McAfee Security」をプレミアムサービスとして月額に2.95ドルで提供する。
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(2003/6/10)
[Reported by 青木大我 (taiga@scientist.com)]
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