【調査】
ブロードバンドが定着した1年~「インターネット白書2003」刊行■URL
株式会社インプレスは1日、日本のインターネット利用動向をまとめた「インターネット白書2003」の発表会を、東京・六本木アカデミーヒルズで行なった。日本のインターネット人口は2003年2月時点で5,645万3,000人となり、家庭からのブロードバンド利用者は1,596万2,000人であるとした。発売は7月2日で、価格は5,800円(税別)。 「インターネット白書」は1996年から毎年発刊され、今年で8回目となる。財団法人インターネット協会が監修し、調査会社のアクセスメディアインターナショナル株式会社と協力して調査を行なった。今回から、個人のインターネット利用実態調査の方法が、郵送からWebによるアンケートに変更された。インターネット普及状況については、従来通り電話による調査が行なわれた。 発表会では、家庭からのブロードバンド利用者数が1,596万2,000万人と、昨年の583万8,000人から急伸したことについて、インプレスの塚本慶一郎社長は「伸び率は日本がトップ」とし、「セカンドステージと考えている」とインターネットが新たな段階に突入したと語った。また、財団法人インターネット協会の高橋徹副理事長は、米国で200kbps以上のインターネット利用者数が1,600万人程度であるのに対し、日本では1Mbps以上の利用者数が1,600万人程度であることに触れ、「日本が世界に冠たるプロードバンド大国となった」とした。「これからが大変」と、インフラだけでなく、その上を流れるソフトが重要だと強調した。 その後、インプレス「インターネットマガジン」編集長 中島由弘氏が、今回の白書で見られる特徴を解説。まず電話による調査が行なわれた項目として、携帯電話を含める日本のインターネット人口が5,645万人3,000人に達したと説明した。また、インターネット利用世帯の39.3%、1,596万2,000万人はブロードバンド接続と推計されるとした。 Webによる調査では、インターネット接続方法は、ADSL/xDSL接続が61.9%と、去年の20.1%から急伸したことなどが紹介された。利用者の契約しているADSL事業者は、1位がNTTの31.0%、2位がヤフーの30.5%とし、2社が大きなシェアを占めているとした。また、ユーザーの契約ISPでは、99年から首位を守っていた@niftyが、Yahoo! BBに首位を明け渡し、IP電話サービスではYahoo!BBの「BBフォン」が73.1%と独走していることが明らかにされた。なお、これら調査は郵送からWebによる調査に切り替えられらたため、2002年度以前のデータとは単純に比較できないので注意が必要だ。 また、今回から調査データのダウンロードサービスも、7月2日の発売に合わせて実施される。閲覧には「インターネット白書 2003」に記載されているIDとパスワードが必要となる。なお、本誌では「インターネット白書 2003」の詳細を別途、今日から5回に渡って紹介する。
◎関連記事 (2003/7/1) [Reported by 釜谷 建] |
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