【業界動向】
~新バージョンでは匿名性を強化
ファイル交換ソフトMorpheus、EFFのキャンペーンを支持
■URL
http://www.morpheus.com/
ファイル交換ソフトMorpheusの開発元であるStreamCast Networksは1日、米国のオンライン市民団体EFFが発表した「Let the Music Play」キャンペーンを支持する運動を開始したことを明らかにした。また来週発表される予定の「Morpheus3.2」では、ユーザーのプライバシーを守るために、セキュリティと匿名性を強化することも表明した。Morpheusは人気の高いファイル交換ソフトの一つで、これまでに1億1,000万件以上がダウンロードされた実績を持つ。
このキャンペーンにより、Morpheusを起動するか、Morpheusの配布元であるサイトを訪れると、ユーザーが米国議会の議員に自動的にメールを送ることができるようになった。このメールには、米国議会に対してファイル交換の合法性を主張し、同時にアーティストたちに正当な報酬が支払われるよう米国著作権法を変更することを求める内容が書かれている。
StreamCast NetworksのCEOであるMichael Weiss氏は、“ファイル交換ソフトの利用者数が、米国のブッシュ大統領に投票した人数よりも多い”というEFFの弁護士の言葉を引用しながら、「我々は著作権侵害を大目に見ているわけではないが、レコード業界が個人の人権とプライバシーを踏みつけるのを何もしないで見ているようなことはしない。レコード業界はファイル交換ユーザーを“海賊”と呼んでいるが、我々はもっと強力な呼び方をしよう。それは“投票者”であり、我々は彼らの声が聞き届けられるように助けるためには何でもしたいと思っている」とコメントしている。
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(2003/7/2)
[Reported by 青木大我 (taiga@scientist.com)]
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