【調査結果】
77%の企業にP2Pアプリケーションを発見~カナダAssetMetrixの調査
■URL
http://www.assetmetrix.com/news/pressReleases/press2003-07-16.asp (英文)
カナダのAssetMetrix社は16日、8割近くの企業にP2Pアプリケーションが発見されており、企業がセキュリティの確保と法的リスク軽減のために対処する必要があるとの調査結果を発表した。AssetMetrixは企業が保有しているIT資産を効率的に発見するためのソフトウェアを開発している企業で、今回企業内のコンピュータにインストールされているP2Pアプリケーションを発見するためのソフト「P2P Tracker」の発売に合わせて調査結果を発表したものだ。
AssetMetrix Research Labsが発表したこの調査では、560社の企業に設置されている17万5,000台以上のPCが対象となった。その結果、77%の企業でP2Pアプリケーションが発見され、ある会社では保有しているPCの58%にP2Pアプリケーションが発見された。500台以上のPCを保有している企業では必ずP2Pアプリケーションが発見されており、全体の平均浸透率は2.15%から8.3%としている。この統計により、1,000台のPCを保有している企業では80人のP2Pアプリケーション利用者がおり、数百GBのファイルがダウンロードされていると試算している。
今回AssetMetrixが発表したP2P Trackerは、KazaaやMorpheusのような60種類以上のP2Pアプリケーションを認識し、企業のPCにインストールされているP2Pアプリケーションを把握することができる。米国のレコード業界が著作権侵害に加担している個人を提訴する構えを見せていることから、こうした企業が抱える法的リスクは大きい。またP2Pアプリケーションを通してのみ感染するコンピューターウィルスも多数存在することから、こうした不適切な利用を制限する必要が以前から指摘されている。
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[Reported by 青木大我(taiga@scientist.com)]
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