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マカフィー、セキュリティソフト最新版を発売、ふるまい検知強化やAndroid版のランサムウェア削除機能など
2017年10月26日 20:43
マカフィー株式会社は、ウイルス対策ソフトを中心とした2018年版セキュリティソフト各製品を11月下旬に発売する。同社オンラインストアで販売するほか、一部製品は店頭でパッケージ販売も行う。
発売されるのは、「マカフィーリブセーブ」（台数無制限1年版8208円）、「マカフィーインターネットセキュリティ」（台数無制限1年版7180円）、「マカフィーアンチウイルスプラス」（台数無制限1年版4212円）、「マカフィーアンチウイルス」（PC1台1年版2916円）の4製品（いずれも同社オンラインストアの税込価格）。マカフィーリブセーフは3年版／1カ月版、マカフィーインターネットセキュリティは3年版もある。対応OSは、Windows/Mac/Android/iOS（マカフィーアンチウイルスはWindows版のみ）。
新バージョンのWindows版では、クラウドベースの機械学習による振る舞い検知「リアルプロテクト」を強化。また、パフォーマンスを改善するためのチューニングも施した。オーストリアの非営利団体AV-Comparativesが実施したセキュリティソフトのシステムインパクトテストでは、昨年の13位／19社から2位／21社にランクアップするなど改良が見られたようだ。
Android版は接続先のWi-Fiアクセスポイントの安全性を判定する機能、ランサムウェア対策機能を強化。アプリはグラフィカルなUIで利便性が向上したという。また、アプリのロックや端末ロック解除など、PINコードの代替として指紋認証が使用できるようになった。ドイツのAV-Testが実施したテストでは、検知率や機能、使いやすさ、誤検知の少なさなどのテストにおいて満点のスコアを獲得したとアピールしている。
10月26日に行われた製品発表会では、米McAfeeのギャリー・デイビス氏（チーフコンシューマセキュリティエバンジェリスト）が、2017年は“ランサムウェアの年”として、日本における「WannaCry」の被害を振り返りつつ、マルウェアの攻撃手法が年々複雑化していることを指摘した。また、2016年にリオデジャネイロオリンピックに関係するアスリートの医療情報が世界アンチ・ドーピング機関でハッキングされた事例を紹介し、2020年の東京オリンピック開催時には日本が深刻なサイバー攻撃を受ける可能性を挙げた。
クラウドベースの脅威情報サービス「McAfee Global Threat Intelligence（GTI）」では毎分244件の新しいマルウェアを検出しており、マルウェアサンプルは現在6億件を超えたという。また、過去一年間で32％増加していることも判明した。
さらに、デイビス氏は世界におけるIoTデバイスの年間出荷数が増加していることから、あらゆるものが攻撃の踏み台として使われると懸念を示した。同氏によると、50％のデバイスメーカーのIoTセキュリティ対策は不十分だとしており、そういったメーカーのIoT機器を導入した一般ユーザーの家庭にも甚大な被害をもたらす危険性があると警告する。また、10月16日に発表されたWPA2の脆弱性「KRACKs」などの問題もあり、個人ユーザーが多層防御機能を持つセキュリティ製品を利用して、被害を防ぐことを推奨した。
