■バルーンからの空撮画像をFlash化する「航空写真ナビ」
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航空写真ナビ
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ナビゲーション画面
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株式会社0は、航空写真で各種施設を案内するコンテンツ「航空写真ナビ」を公開した。同システムは航空写真にさまざまな施設の情報を埋め込んでわかりやすく案内するためのコンテンツ。法人向けに提供されるもので、注文を受けたエリアの写真を同社が専用のバルーンなどで撮影して、そのオリジナル映像を基に制作される。コンテンツの閲覧にはFlashを使用するので、幅広いプラットフォームで閲覧可能だ。
同社のサイトではサンプルのコンテンツとして「長崎市泉町」と「山口駅前」の2つが公開されている。視点の移動はマウスドラッグで行ない、画面の拡大・縮小も画面左のスライダーを動かすことで調節できる。視点はデフォルトが斜め上からのもので、ドラッグすることにより真上からの視点にすることも可能だ。
画面の中にはさまざまなアイコンが並んでいて、左下のメニューをクリックすることで、表示するアイコンを抽出できる。メニューは「交通機関」「教育機関」「公共施設」「ショッピング」「金融機関」「医療機関」の6項目から選択可能で、各アイコンをクリックするとそのジャンルの施設名のリストが表示される。ここで施設名をクリックすると、その施設が含まれる航空写真に切り替わって、ポップアップで施設の写真が表示される。
ユニークなのは、写真が表示されるだけでなく、各施設までの道筋がカーナビゲーションのように矢印で表示されることだ。この矢印通りに進めば、初めて訪れた人でも目的地に辿り着ける。施設までの距離と徒歩での移動時間も示されるので、中心部からどれくらい遠いのかもすぐにわかる。
同社では航空写真ナビの使用用途として、マンション販売における周辺環境の紹介や、リゾートホテルやペンション村などによる観光案内、お祭りの紹介などを提案している。また、観光とは関係ない店や会社でも、周辺の観光スポットとコラボレートしてコンテンツを制作することにより、閲覧の増加が期待できるとしている。Google Earthのように3Dデータを駆使しているわけではないが、各エリアに特化している分だけ、細かい施設情報や道案内の情報など中身の濃い情報を提供できるのが魅力だ。
なお、同サイトではこのほかに空撮映像を使ったコンテンツを「ギャラリー」コーナーで公開しており、この手のパノラマ映像が好きな人には、かなり楽しめる内容となっている。
■URL
株式会社0
http://www.04u.jp/
■色分け地図の作成ソフト「ジョイグラフ(日本地図版)」
有限会社タイムランドは、色分け地図の作成ソフト「ジョイグラフ(日本地図版)」を発売した。ダウンロード版の個人ライセンスは4,200円。利用するにはAdobe Flash Player 8.0以上が必要だ。
ジョイグラフはXML形式のテキストファイルに色分けの範囲や塗り色のデータ、各地域の統計データなどを設定して貼り付けるだけで色分け地図を作成できるソフト。WebだけでなくExcelやPowerPointにも貼り付けられるので、幅広い利用方法が考えられる。
同社サイトでは購入前に無料で使える試用版がダウンロード可能で、画面上に製品ロゴ等が表示されるほかには機能制限が無い(試用期間は3週間)。コンテンツそのものはFlashで作られているので色々なプラットフォームで閲覧可能で、しかも本体と設定ファイルは合わせて約20KBと、ファイルサイズはかなり軽量だ。地図のタイプはリアルな日本地図を使った「Type A」と、各県を長方形で描いて見やすくした「Type B」の2種類が用意されており、用途によって選択できる。
設定した範囲データに基づいて色分けするだけでなく、データの昇順・降順による順位付けを行なって吹き出しに表示する機能や、色分けした地域上にマウスカーソルを置くと設定した内容を吹き出し表示する機能、ハイパーリンクの埋め込み、地図グラフのタイトルや説明文の表示、凡例表示、スプリングエフェクトや透明度の変更、背景色や画像の表示など、豊富な機能が搭載されている。ちなみに背景にはFlashファイル(SWF)を貼り付けることも可能だ。
同サイトではこのソフトで作ったサンプルページを公開しており、単純に白地図として使ったり、背景を画像で装飾したり、地図上に最初から都道府県名を表示させたり、クリッカブルマップを作成したりと、さまざまな作成例を掲載している。また、試用版のファイルにもサンプルコンテンツが豊富に入っており、ここでは都道府県に番号を付けて作成した「都道府県名当てクイズ」なども収録されている。
今回の発売は都道府県別の日本地図のみだが、同社では今後、市町村版や世界地図版なども順次リリースしていく予定だ。色分け地図を使ったWebサイトを作成しようと思っている人は、ぜひ試してみてはいかがだろうか。
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ジョイグラフ
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サンプルページ
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■URL
ジョイグラフ
http://www.timeland.co.jp/products/joygraph/
■小学館、教育関係者向け「ものしり学習白地図」
夏休みの自由研究といえばアサガオの成長記録や虫の観察が定番だが、日本地図を使って都道府県ごとのさまざまなデータを集めてみるのも面白い。小学校時代、大きな模造紙に日本地図を書いて発表した覚えがある人もいるのではないだろうか。このような自由研究に使えそうな白地図は、今やインターネット上でも多く提供されるようになった。
今回紹介する小学館の「教育技術.net」では、教育関係者向けに「ものしり学習白地図」を提供している。デフォルトでは、日本地図に都道府県の境界が表示されているだけのシンプルな白地図が表示される。ここで画面右上の「印刷」ボタンを押すと、別ウィンドウが立ち上がってPDFファイルが表示されるので、これを印刷すれば白地図が出来上がる。
日本全図が表示された状態から各エリアをクリックすると、関東地方や東北地方などの地方図も表示される。さらに都道府県別の地図も表示可能だ。東京都の地図は2枚用意されていて、伊豆七島や小笠原諸島の地図も収録されている。拡大中は日本全国のどの辺りなのかが小窓の枠で表示されるので、現在地を確認しやすい。地方図は9枚、都道府県図は47枚収録されている。
シンプルな白地図のほかに、さまざまな切り口のデータが入った日本全図の白地図も用意されている。地図左の「日本の主なデータ白地図」をクリックして、ほかの地図のメニューを見てみよう。用意されているのは都道府県名が入った地図や県庁所在地が入った地図、山脈・山地・高地名が入った地図、半島や岬の地図、湾・海峡の地図、火山や火山帯の地図、空港の位置が表示された地図など、計11種類ものデータが揃っている。教育現場向けということで火山名や半島名などには読み仮名が振ってあり、実にわかりやすい。
ものしり学習白地図は公開以来、白地図の種類を追加したり、動作がスムーズになるように改良したりと、着々と更新が重ねられてきており、今ではかなり充実した白地図サイトとなっている。
■URL
教育技術.net
http://ed.shogakukan.co.jp/education1/
ものしり学習白地図
http://ed.shogakukan.co.jp/education1/useful/hakuchizu/map.html
(2007/08/02)
碓氷 貫(うすい とおる)
地図に関することならインターネットの地図サイトから紙メディア、カーナビ、ハンディGPS、地球儀まで、どんなジャンルにも首を突っ込む無類の地図好きライター。地図とコンパスとGPSを片手に街や山を徘徊する日々を送る一方で、地図関連の最新情報の収集にも余念がない。
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