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言語と国境を越えた情報の検索を目指す~Googleアンジェラ・リー氏


米Googleのインターナショナルプロダクトマネージャーを務めるアンジェラ・リー氏
 「CNET Japan Innovation Conference 2005 Autumn」で、米Googleのインターナショナルプロダクトマネージャーを務めるアンジェラ・リー氏が「グローバルな情報交換のこれから」と題する講演を行なった。

 講演の冒頭でリー氏は、「世界中の情報をできるだけ体系化して有効に使ってもらう」というGoogleの企業理念を紹介。これを達成するために、Web検索やデスクトップ検索など数多くのプロダクトを開発してきたことを挙げた。しかし、「Googleの総従業員は5,000名に上るが、情報が作成されるスピードは速すぎる力不足を感じる」という。Googleのミッションを実現するには、ユーザーと一緒にプロダクトを作りあげることが重要として、「ベータサービス」「ボランティア」「APIの公開」「オープンソースプロジェクト」という4つのキーワードを挙げた。


「BETA」はユーザーと一緒によりよいプロダクトを開発する手段

 Googleでは大半のサービスに「BETA」という4文字が記載される。これについてリー氏は、「ユーザーと一緒に、よりよいプロダクトを開発する手段と考えている」とコメントし、具体例としてGmailを引き合いに出した。

 リー氏によれば、Gmailは数名のエンジニアによる発想から誕生したサービスという。その後、Google全社員が参加できる「プロダクトデベロップメントフォーラム」にて既存のメールサービスの問題点を議論した上でアルファ版を開発。Google Labsでの公開を経て、ベータ版が提供されることになった。Gmailは現在もベータ版として提供されているが、多数の意見や提案が寄せられており、これらの情報は随時フィードバックされる。また、「Gmailヘルプセンター」では、Gmailに反映したユーザーの提案をリスト化している。

 2つ目のキーワードであるボランティアについては、世界各国で数千名に上るというボランティアスタッフがいるという。Googleでは現在、100言語以上でサービスを提供しているが、その中にはアフリカ系の言語や欧米で数万人しか使わない言語なども含まれる。当然だが、利益ベースで考えれば使う人が少ない言語をサポートすることは採算に合わない。しかし、世界各国のボランティアがGoogleのサービスを各言語に翻訳するなどの支援をしているため、Googleはグローバルにサービスを提供できるのだという。


Google EarthのAPI公開でカトリーナ生存者4,000名を救出

 3つ目のキーワードとして、APIを積極的に公開していることを挙げた。「Google Code Home」というサイトでは、Googleの一部サービスのAPIおよびGoogleが支援するオープンソースプロジェクトのリストを公開している。Googleが公開するAPIとして「Google Desktop」「Google Maps」「Google Earth」などを例に挙げて、そのメリットを説明した。

 Google DesktopではAPIを公開したことにより、各国のユーザーのデスクトップ上にあるさまざまなファイルを検索できるプラグインが開発された。日本ではメールソフト「Becky」のファイルを検索するためのプラグインが誕生したという。またGoogle Earthでは、ハリケーン「カトリーナ」の被害に遭ったニューオーリンズ市の衛星画像を公開し、この衛星画像をGoogle EarthのAPIから利用できるようにした。その結果、約4,000名の生存者の救出に役立ち、ルイジアナ州の知事から感謝の手紙をもらったというエピソードを紹介した。

 続けて、オープンソースを活用することの重要性についても触れた。「Googleの創設当時には、Linux OSを使っていた。もし数多くのサーバーにライセンス費を払っていたら、(Google創立者の)ラリー・ペイジは資金繰りに苦しんでいただろう。そのお返しではないが、Googleではオープンソースを支援していきたいと考えている」。最近では、「Summer of Code」という夏季限定プロジェクトを実施し、オープンソースを活用したいというユーザーと、オープンソースに関する知識者をマッチングするサイトを開設。このプロジェクトは日本でも開かれ、世界で400名の希望者が集まったという。

 そのほか、ユーザーと一緒にプロダクトを作成する例として、「Google Personalized Homepage」「Google Local Business Center」「Google Base」などのサービスを紹介した。

 今後のGoogleの方向性については、「20年後には言語を問わず、誰かが疑問を持ったときに、キーワードを入力しなくてもテレパシーのように答を返せる」という、ペイジ氏が数年前から言い続けているというビジョンを紹介。これについてリー氏は「少し難しいと思う」としながら、「日本語のキーワードで検索しても、答が英語やアラビア語にしかないこともあるかもしれない。日本語キーワードで他言語の検索ができるようなプロダクトを皆さんと一緒に作っていきたい」とコメントした。また、「11月は七五三を祝う季節。その子供たちが成人するまでには、言語および国を超えたノーボーダーな情報の活用が実現できるようにがんばりたい」として講演を締めくくった。


関連情報

URL
  グーグル
  http://www.google.co.jp/
  CNET Japan Innovation Conference 2005 Autumn
  http://japan.cnet.com/info/cjic2005a/

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爆発的に増える情報を整理し、どこからでも検索可能に~Google・マグラス氏(2005/10/28)


( 増田 覚 )
2005/11/18 20:38

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