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(向かって左から)オムニアンテナ型のアクセスポイント無線ユニット、ホーンアンテナ型のアクセスポイント無線ユニット、アクセスポイントインターフェイスユニット
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(向かって左から)次期WIPASの加入者側ワイヤレスターミナル、現行の加入者側ワイヤレスターミナル
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NTTグループでは、光ファイバのラストワンマイルをすぐには敷設できない地域において、26GHz帯のFWA(Fixed wireless Access)システムを利用したブロードバンドサービスを全国ですでに展開しているが、「NTT R&Dフォーラム2007」では、その次期システムが展示された。Bフレッツで提供されている「ひかり電話」を含むトリプルプレイサービスを、FWAのエリアでも実現するのが目標だ。
NTTではIPに特化したFWAシステムとして「ワイヤレスIPアクセスシステム(WIPAS)」を開発しており、次期WIPASでは、従来の下り伝送容量が最大46Mbpsであるところを、変調方式の多値化などにより、最大150M~220Mbpsに引き上げる。基地局のカバーエリアの半径700m程度、Bフレッツと同等の価格設定は次期WIPASでも維持する。さらに、VoIPやNGN(Next Generation Network)のQoSへも対応し、映像を含むブロードバンドサービスや0AB~J方式のVoIP電話に加えて、オプションとして地上波デジタル放送の再送信サービスも見据えている。
これにより、光ファイバの整備が難しい地域に加えて、地上波デジタル放送が未整備の地域もサービス対象範囲となる。特に地上波デジタル放送の再送信が実現すれば、他の方式よりもコスト的に有利だとしている。
会場では、現行のWIPASの基地局側のアンテナや加入者側のワイヤレスターミナルを展示するほか、すでに導入されている地域の紹介映像を流しており、ニュータウンやリゾート地などでの導入事例を紹介していた。NTT地域会社では、マンションやビルなど構造上の理由などで光ファイバの引き込みが困難なユーザー向けに、BフレッツのメニューとしてWIPASを利用したコースをすでに提供している。また、次期WIPASについても、現行システムとほぼ同じサイズのワイヤレスターミナルのモックアップを展示していた。
なお、説明員によれば、次期WIPASの実用化の時期は未定であり、NTTが現在取り組んでいるNGNのフィールドトライアルに投入される予定は今のところないという。
関連情報
■URL
NTT R&Dフォーラム2007
http://www.nttrdforum.jp/info/
■関連記事
・ NTT東西、26GHz帯の無線を用いた光ファイバサービスを開始(2003/10/28)
( 永沢 茂 )
2007/02/09 17:30
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