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「DRMフリー」は行き過ぎ、複数デバイスで使えるDRMを〜ACCS久保田氏

「デジタル時代の著作権協議会」が活動報告

 デジタル時代の著作権協議会(CCD)は5日、「デジタルコンテンツ流通の課題2007〜権利者と利用者の望むDRM技術〜」と題したシンポジウムを開催した。

 CCDは、日本音楽著作権協会(JASRAC)などの著作権権利者団体と、日本映画製作者連盟などの制作者団体によって構成された協議会で、デジタル化やネットワーク化の時代にふさわしい著作権のあり方を検討している。

 今回のシンポジウムでは、権利者や利用者がどのようなDRM技術を切望しているかのアンケートの結果が報告されたほか、DRMを含めたデジタルコンテンツ流通の将来像が提案された。


半数以上がDRM技術の導入を感じている

 CCDでは2007年3月、会員32団体を対象に、DRM技術の導入状況についてアンケートを実施。それによれば、「団体として統一した技術、または規格を導入済み」と答えた団体は27%、「団体として統一した技術、または規格を検討中」という回答は6%だった。また、「会員の一部が導入し、または検討中」という回答は33%、「必要性は感じているがまだ検討まで至っていない」という回答は17%に上り、これら4つの回答を合計すると半数以上の団体は、DRM技術を導入する必要性を感じているとした。

 その一方、DRM技術について不安な点があるかという設問では、「特に不安なことはない」という回答は6%にとどまり、「不安な点がある」という回答が72%で大幅に上回った。「不安な点がある」と答えた団体では、6割以上がコピー防止技術が破られることや、DRM技術にかかるコストや労力を懸念していた。

 さらに、DRM技術を採用する際に求める事柄を自由回答で聞いたところ、「DRMを導入するためのコストを下げてほしい」「より単純なシステムで運用できるようにしてほしい」「利用者の声を反映したDRM技術を開発してほしい」「権利許諾・権利保護を含めたコンテンツ流通システムを構築すべき」「DRMが著作権法の保護を受けられるようにしてほしい」などの回答が寄せられたという。


DRM技術の導入状況について DRM技術について不安な点

「許諾コード」でDRMコンテンツを複数デバイスで再生可能に

コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)専務理事の久保田裕氏
 CCDで最新の技術的保護手段の検討などを進める「権利問題研究会」で主査を務めるコンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)専務理事の久保田裕氏は、今後求められるDRM技術について説明した。

 久保田氏は冒頭、デジタル形式で提供する楽曲からDRMを撤廃することを発表した英EMIについて、「EMIの英断は、エンドユーザーにとってはありがたいこと。しかし、権利保護の観点では、技術的保護手段で『1か0』ということではなく、もっとバランスの良い技術があるはず」と指摘。「実は、これ(バランスの良い技術)こそが今日のテーマである」と話した。

 DRM技術について久保田氏は、「不正コピーの防止」というネガティブなイメージから、「利用と流通の促進」「柔軟な利用形態の提供」「権利者への適切な対価の還元」などポジティブなイメージに転換してきていると語る。

 このような“ポジティブなDRM”を実現するためには、「コンテンツID」「権利者ID」「利用者ID」など共通のID体系に加えて、コンテンツの再生回数や再生期間などを制限する「許諾条件」を組み合わせた「許諾コード」を導入することが必要と指摘。この許諾コードをコンテンツに埋め込み、それを共通で処理する仕組みがあれば、異なるデバイスでもDRMを施されたコンテンツを利用できるとしている。

 ただし現行の著作権法では、許諾コード内に含まれる情報の一部は保護されていないため、悪意のあるユーザーが許諾コードを改ざんした場合に、著作権侵害行為と見なされないという問題もある。著作権法では、著作物の著作権者名や利用許諾条件などを「権利管理情報」として定めており、これを改ざんした場合には罰則の対象となる。しかし、「あるコンテンツを何回再生すれば何円」といった許諾情報は、権利管理情報には該当しないという。

 久保田氏は、「著作権法の解釈で保護できなければ、不正競争防止法や消費者契約法などからアプローチできないか」と語り、今後は法律面の問題について検討を進めていく方針を示した。


許諾コードの全体像 許諾管理と権利保護技術の連携について

「技術管理情報」の要件について 許諾コード内の情報の一部は、著作権法では保護されない

関連情報

URL
  デジタル時代の著作権協議会
  http://www.ccd.gr.jp/

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( 増田 覚 )
2007/04/06 11:13

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