「DIGITAL CONTENT EXPO 2008」では、日本科学未来館の1階にある企画展示ゾーンにて、ConTEX、ASIAGRAPH、国際 3D Fairの展示を行っている。
ConTEXエリアのNTTコミュニケーション科学基礎研究所ブースでは、ビジュアルプログラミング言語「ビスケット」を体験できる。ビスケットは、プログラミングの楽しさを伝えることを目的としており、特別な言語を記述することなく、絵を描き、動かすといった流れを直感的に行える。
ブースでは、タッチパネル搭載のノートPCが複数台設置されており、各PCで作成したアニメーションをサーバーへアップロードし、大画面に表示して共有できる。デモはローカルネットワーク上で共有されており、インターネットには公開されていない。描画ツールは子供向けに作られたもので、タッチペン操作で簡単にアニメーション作成から共有まで行えた。
また、ヤマハが音声合成システム「VOCALOID」のオンライン版「NetVOCALOID」およびオンラインボーカル編集ソフト「Auto Vocoder Box」を出展しているほか、モノリスの動画コンテンツ作成ツール「FrameFree STUDIO」、NHK放送技術研究所が開発したCG番組記述言語「TVML」による放送コミュニケーションシステム「TV4U」、東京大学の舘・川上研究室(システム情報学専攻)によるバーチャル空間用のグローブ型インターフェイス「Ghost Glove」などを展示している。
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ビスケット体験ブース
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描画ツール
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絵をドラッグするだけで動きが付けられる
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ヤマハのブース
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NHKの番組で使用中の技術も展示
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電子楽器「TENORI-ON」も展示
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● 目の前にCGの魚が迫る、キヤノンの「MR 水族館」
国際 3D Fairエリアのキヤノンブースでは、MR開発推進プロジェクトの「MR 水族館」を体験できる。ヘッドマウントディスプレイを装着すると、自分の周囲にCGの魚やウミガメが回遊している風景が見える。また、NTTドコモが「携帯型3Dディスプレイ」を展示するほか、バンダイナムコゲームスの立体視バージョン「ソウルキャリバーIV」「リッジレーサー7」なども体験できる。
ASIAGRAPHエリアでは、九州大学の砂田研究室が「Face Code Communication(FCC)」を出展している。FCCは、「ビデオチャットにおけるデフォルメ表現の有効性に関する検証」を目的として開発されたアプリケーション。ビデオチャットのユーザーの顔をリアルタイムに3DCGでデフォルメ表示することにより、セキュリティに配慮したコミュニケーションを可能とするものだ。
FCCの特徴は、デフォルメした顔が、ユーザーの話した言葉で形作られていること。ビデオチャット中の会話内容がテキストで表示され、その文字が集まってユーザーの顔になる。デザインコンセプトは「会話バランスの可視化」だという。ユーザーのデフォルメCGは、顔面の光の反射を読み取り、映像の輝度情報を深度情報に置き換えることで、目鼻立ちの凹凸を表現している。
このほか、企画展示ゾーンのセンターステージでは、人間型ロボット「HRP-2 Promet」や恐竜ロボット「T-Rex」のデモを行う。
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「MR 水族館」体験コーナー
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ヘッドマウントディスプレイを装着
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携帯型3Dディスプレイ、ユーザーが見ている角度を認識し、それに合った画像を表示することで立体に見える
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Face Code Communication
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FCCによるビデオチャットを体験できる
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日本ビクターのフルハイビジョン対応リアルタイム2D/3D変換技術。既存のフルハイビジョン動画像を擬似的な3D動画像に変換する
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会津磐梯山踊りを披露するHRP-2
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片足で立つことも可能。少し押しただけでは倒れない
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T-Rex、表皮は軟質素材を使用
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T-Rexも片足立ちが可能
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関連情報
■URL
DIGITAL CONTENT EXPO 2008
http://www.dcexpo.jp/
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( 野津 誠 )
2008/10/24 11:22
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