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児童ポルノがネットの急成長ビジネスに、業界協同で対策を

ITUと総務省が児童保護でシンポジウム

ITU事務総局長のハマドゥーン・トゥーレ氏
 国際電気通信連合(ITU)と総務省が2日・3日、シンポジウム「ITU/MIC Strategic Dialogue on Safer Internet Environment for Children(安心・安全なインターネット環境整備に関する戦略対話プログラム)」を東京で開催している。日本と世界各国の政府関係者や通信業界関係者、学識経験者、NGOなど、25カ国から約200人が参加し、児童ポルノ対策などオンラインでの児童の保護をテーマに、それぞれの取り組みや課題について情報の共有を図る。

 2日午前には、ITU事務総局長のハマドゥーン・トゥーレ氏があいさつし、「オンラインでの児童の保護は、我々の時代で最も重要で、かつ差し迫ったテーマ」と述べるとともに、ITUの理事会でも重要な課題の1つとして認識していることを説明した。また、ITUの政策アナリストであるクリスティーナ・ブエティ氏は、ITUのイニシアチブである「COP(Child Online Protection)」の活動を紹介し、オンライン児童保護のための業界向けガイドラインのドラフト案などを説明した。

 総務大臣の鳩山邦夫氏も閣議の合間を縫って出席し、あいさつした中で児童ポルノ規制などに言及した。「児童ポルノは、一度インターネット上に乗ってしまえば、世界を巡り消えることはない。被害者は一生涯、被害者の立場を続けなければならない。これがインターネットの怖さでもある」とした上で、国境を越えて流通する違法・有害コンテンツへの対策に国際連携が不可欠と指摘。今回のシンポジウムのような情報共有はたいへん有意義であり、日本が世界に先行している携帯フィルタリング原則化の取り組みなど、青少年保護のためのインターネット環境整備の活動が、ITUなどの国際機関を通じて世界的な広がりを持つことに期待を寄せた。


総務大臣の鳩山邦夫氏 総務省総合通信基盤局長の桜井俊氏

 NTTドコモ・コンシューマサービス部担当部長の田野弘氏は、児童の携帯インターネット利用率の増加を背景に、学校裏サイトや出会い系サイトなどのトラブルが発生している日本の事情を紹介。これに対して携帯キャリアが未成年ユーザーへのフィルタリング原則化を開始したことをはじめ、リテラシー教育や啓発活動などの取り組みを紹介する一方で、保護者による管理が重要であることを指摘。「フィルタリングを押し付けるだけでは解決しない。連携が大事で、特に教育が重要」と訴えた。

 児童失踪・児童虐待国際センター(ICMEC)のキャシー・カミングス氏は、児童ポルノの画像や動画をインターネットで販売することが「インターネットで最も急速に発展しているビジネスの1つ」であると指摘。ネット決済や電子通貨がこれを加速させているとし、クレジットカード会社など決済サービス業界とも連携して締め出していかなければならないとした。

 カミングス氏はまた、児童ポルノの所持で逮捕されたうちの83%が、6〜12歳の写真を、39%が3〜5歳の写真を、19%が3歳未満の乳幼児の写真を持っていたという米国デでの調査結果を紹介。「恐るべき結果。我々は何とかしなければならない」と述べ、「業界は、児童ポルノ対策で協同することで大きな役割を果たせる」と呼び掛けた。

 世界の携帯電話事業者で構成するGSM協会でコンテンツ政策部長を務めるナターシャ・ジャクソン氏は、携帯ネットワークから児童ポルノへのアクセスを拒否することを、26社が参加する児童ポルノ対策のアライアンスで決定し、業界として推進していく方針を示した。また、児童ポルノはどの国でも違法であることから、国際連携によるインターネット環境整備の第一歩として適しているとし、「1つの解決法だけですべての問題が解決するということではない。教育者、保護者、政府など全員の協力が必要」と訴えた。


(向かって右から)GSM協会のナターシャ・ジャクソン氏、ICMECのキャシー・カミングス氏、NTTドコモの田野弘氏 一橋大学名誉教授で、EMAの代表理事なども務める堀部政男氏がシンポジウムの議長を務めた

関連情報

URL
  シンポジウム概要(英文)
  http://www.itu.int/osg/csd/cybersecurity/gca/cop/meetings/june-tokyo/index.html
  Child Online Protectionイニシアチブ(英文)
  http://www.itu.int/osg/csd/cybersecurity/gca/cop

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( 永沢 茂 )
2009/06/02 19:50

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