復元されたくないデータを完全消去する「Eraser Portable」
●こんなところが便利!
インストール不要で、USBメモリなどのポータブルデバイスから起動可能。ネットカフェなどでもすぐに利用できる。手動削除と時間や曜日を指定したスケジュール機能を持ち、エクスプローラの右クリックメニューへの追加も可能。
■Eraser Portable 著作権:PortableApps.com and the Eraser team 動作OS:Windows 7/Vista/XP/2000 http://portableapps.com/apps/utilities/eraser_portable |
●USBメモリから、手軽にデータを完全削除
復元ツールを使えば、誰でも簡単にデータを復元できてしまう現在、ごみ箱を空にしただけでは安心できないのはみなさんご存じの通り。
中古PCを下取りに出す際など、リカバリーディスクで初期化しても、完全消去ソフトを使って消去するか、物理フォーマットを行わない限り安心はできない。PCを人手に渡す予定はなくても、置き忘れたり、あるいは自宅に置いておいて盗まれたりするかもしれない。
さらに、ネットカフェでメールチェックして添付ファイルをプリントするためにローカルにセーブしたような場合、ファイルに含まれる機密情報や個人情報を復元されてしまう恐れもある。
データの交換手段として手軽に利用しているUSBメモリも、過去に保存したデータを復元される可能性があることはいつも意識しておくべきだろう。
復元を望まない不要なデータは、完全に抹消しておく習慣をつけておきたいところだ。そこで今回は、無料の完全消去ソフト、「Eraser Portable」をご紹介しよう。
インストール不要な「Eraser Portable」。適当なフォルダで解凍したら、EraserPortable.exeを実行するだけ |
「Eraser Portable」は、インストールが不要なので、USBメモリなどに入れて持ち歩け、USBメモリから直接起動できるという特徴を持つデータ抹消ツールである。
動作として、手動で実行する「On-Demand」と、実行日時指定が指定できる「Scheduler」の2種類のモードが用意されており、いずれもタスクとして削除対象や方法を登録することで動作させる仕組みとなっている。
「On-Demand」では、ドライブ、フォルダ(サブフォルダを含む)、ファイルの3つから削除対象を指定し、削除後のパソコンの動作が設定できる。ファイルはワイルドカードの指定も可能だ。消したいファイルがあちこちに散らばっている場合は、ファイルをドラッグ&ドロップで放り込んでもよい。
「Scheduler」では「On-Demand」同様の削除対象の指定のほか、タスクの実行タイミングや、削除方法の指定が可能。再起動時に実行することもできる。
データの抹消方法は、35回上書きする「Gutmann」を始めとして複数用意されており、[Edit]→[Preferences]→[Erasing] を選択すると、ファイルとフリースペースに対する削除方式の確認や設定できる。こだわりのある方はチェックしておくとよいだろう。
削除方法を指定して、削除したいファイルをタスクとしてリストに登録したら、あとはツールバーの[Run]を実行するか、登録した時間を待つだけである。「On-Demand」の場合は選択したタスクのみが実行されるので、複数のタスクを登録している場合は、[Task]→[Run All]を実行すると一度にまとめて実行できる。エクスプローラの右クリックメニューに追加できるので、いちいち起動しなくても削除が可能だ。
あとから拾い読みされても困るメモなども、使用後には「Eraser Portable」で削除しておくとよいだろう。ただし、当然ながら削除したデータは二度と復活できないので、ファイル選びは慎重に。
「On-Demand」で削除したいファイルをドラッグ&ドロップ | タスク全体を選択し、削除を実行 | 一般的な設定画面 |
「Scheduler」に関する設定画面 | 「On-Demand」におけるタスクの設定画面 | 「Scheduler」におけるタスクの設定画面 |
「Scheduler」における実行タイミングの設定画面 | ファイルの削除方法 | 未使用領域の削除方法 |
関連情報
2010/3/17 06:00
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