趣味のインターネット地図ウォッチ

第154回

防災情報をARで見られるiPhoneアプリ、葛飾版と茅ヶ崎版公開 ほか

地図を使ったスポーツ「ロゲイニング」伊豆大島で開催、公式iPhoneアプリ登場

 「ロゲイニング」とは、地図を持ってフィールドに設置されたチェックポイントを回り、制限時間内に得られた点数を競う競技のこと。オリエンテーリングに似ているが、チェックポイントを回る順序が決められていない点などが異なり、自分の体力に合わせてさまざまな取り組み方が可能だ。近年はフィールドだけでなく都市部でも開催されており、子供から大人まで幅広く楽しめるスポーツとして人気が広がりつつある。

 このロゲイニングの大会が3月に伊豆大島で開催されるが、開催にあたって同大会の公式iPhoneアプリ「Oshima Rogaining」がリリースされた。ロゲイニングをテーマとしたアプリは筆者の知る限りこれが日本初である。iTunes App Storeから無料でダウンロード可能。ただし現在のところはテスト期間中で、使用できない機能や完成していないコンテンツもある。

 アプリを立ち上げると、「競技ロゲイニング」「観光ロゲイニング」の2つがメニューに表示される。「競技ロゲイニング」は今回のロゲイニング大会に使用するための機能で、スポット一覧にロゲイニングのチェックポイントの一覧リストが表示される。各チェックポイントには「5pt」「10pt」「12pt」と得点が記載されており、プレイヤーはこれを参考にしながらどのチェックポイントを狙うかを検討する。

 各チェックポイントをタップすると詳細情報が表示される。ここで「詳細」を選ぶと、伊豆大島の情報データベースサイト「伊豆大島ジオパーク・データミュージアム」にアクセスする。また、「写真を撮影する」をタップすると「ライブラリから選択」「カメラで撮影」のいずれかを選択する画面となり、チェックポイントの写真を取り込める。競技終了後はアプリ上で得点を集計することも可能だ。

 また、このアプリにはGPSログを記録する機能も搭載しており、記録したログをアップロードして「伊豆大島ジオパーク・データミュージアム」で確認することもできる。

 さらに大会の終了後も、メニューで「観光ロゲイニング」を選択すればいつでも好きな時に島内をめぐってロゲイニングを楽しめるようになる予定だ。ロゲイニングの支援アプリと同時に観光情報アプリとしての機能も持つこのアプリの登場を機に、ほかのロゲイニング大会でもスマートフォンアプリを使用する動きが広まることを期待したい。

メニュー画面
スポットの詳細情報
データミュージアムの画面を表示
GPSログを記録可能

防災情報をARで見られるiPhoneアプリ、葛飾版と茅ヶ崎版公開

 目の前にある現実の風景にさまざまな映像を合成して情報表示するAR(拡張現実)技術。このARを防災に活用したアプリが、1月にリリースされた「天サイ!まなぶくん」だ。同アプリは当連載でも以前紹介した「ARハザードスコープ」というアプリをベースとしたもので、今回は東京・葛飾エリアと神奈川の茅ヶ崎エリアの2地域に対応したアプリがそれぞれ登場した。“天災”の“災(サイ)”と動物のサイをひっかけた“ゆるキャラ”が加わって親しみやすくなっただけでなく、UIや機能などいろいろな面での進化も見られる。

 例えば浸水時のシミュレーションをする際には、大人と子供が手をつないで立っているシルエット画像が描かれるようになり、より浸水の状況をイメージしやすくなった。水面の部分をフリックすれば地上高も自在に変えられるので、どれくらいまで水に浸かるのかが直感的にわかる。

 また、浸水時の状況も、例えば葛飾区なら「中川・綾瀬川」や「荒川」など、付近を流れる河川ごとにシミュレーションできるのでわかりやすい。河川の氾濫だけでなく、内水氾濫(人が住んでいる場所の水はけが悪くなり浸水してしまうこと)のシミュレーションも可能だ。さらに家屋の倒壊危険度や火災危険度、避難所などもARで表示できる。

 地図はiOS 6の「マップ」が利用可能で、衛星画像にも切り替えられる。AR表示は地図画面とで上下半分ずつ表示できるほか、ARの全画面表示も可能。ただし、地図だけを全画面表示するモードは搭載されておらず、この点については残念だ。ARは不要という人のために、地図だけで情報を確認できるようにもしてほしかった。

 手をつないだ親子が水に浸かっている絵はけっこうインパクトが大きく、幅広い年齢層の防災意識向上に役立つと思う。「この川が氾濫したらどのような状況になるのか」「自宅周辺で倒壊危険度が高いのはどこか」といったことを考えるきっかけにもなるだろうし、地図を読むのが苦手な人が現在地から避難所を探すといった用途にも役立つ。該地域にかかわりのある人は試しにインストールしてみてはいかがだろうか。できれば今後、他エリアへの展開にも期待したい。

天サイ!まなぶくん葛飾区版
地図とARを同時に表示
氾濫する河川を切り替えられる
内水氾濫
倒壊危険度
火災危険度
避難所

ボクシーズ、未来の雨雲の様子がわかるiPhoneアプリ「雨マップ」

 ボクシーズ株式会社は地図連動のiPhone向け雨雲予報アプリ「雨マップ」を提供開始した。iTunes App Storeからダウンロードできる。

 雨マップは現在地の雨雲の様子を確認できるアプリ。現在の雨雲だけでなく、未来(6時間後まで)の雨雲の様子も地図に重ねて表示できる。雨雲は地図の上でアニメーション表示することが可能で、雨が止むタイミングや降り始めるタイミングも分かりやすい。

 アプリ本体は無料だが、有料の追加機能を申し込むと、現在地だけでなく全国の雨雲の予報も確認可能となる。追加機能の料金は30日間250円または7日間85円。

 雨雲の状態は、10分ごとの予報を1時間後まで、または1時間ごとの予報を6時間後まで表示可能。雨雲だけでなく天気や気温、湿度なども確認できる。また、実際の降水量にともなってアイコン回りの水滴の量が変化するので、どれくらいの強さで雨が降るかを直感的に確認できる。また、グラフで5分ごとの降水量を確認したり、特定の場所をMY地点として登録する機能も搭載する。

 現在地だけの予報でも十分に役立つが、追加機能を利用すると、出かける前に目的地の雨情報を詳しく把握できるので便利だ。天候に左右される仕事の人などにおすすめである。

雨雲の状態を地図上に表示
アイコン表示
時系列天気情報

散歩をテーマにしたポータルサイト「さんぽす」が登場

 株式会社Initialsiteは、“散歩”をテーマにしたポータルサイト「さんぽす」を2012年12月にオープンした。人気の散歩スポットに特化したサイトで、散歩に適したコースやスポットを紹介している。

 散歩の途中に撮影した写真をアップロードすることが可能で、アップロードすると「ぽす(ポイント)」を入手できる。また、実際に歩いた個所をPCから登録することも可能で、登録した情報を後から見返せる。さらに、自分の履歴を人に見せるために編集して、コースとして公開することも可能だ。

 まだPC版しか提供されていないが、2月にはスマートフォン版も提供開始予定。スマートフォン版では、歩きながら写真をアップロードすると自動的に履歴が生成され、歩いたルートを後から確認できる機能も搭載予定だ。

 同サービスは普通の飲食店の検索サイトとは違って、基本的に散歩の途中に立ち寄ることを目的にスポットを掲載しているという。鎌倉・京都・浅草などの人気のスポットに特化しているが、今後は対応エリアの拡充を期待したい。

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スポット一覧
投稿された散歩のコース
コース一覧

片岡 義明

地図に関することならインターネットの地図サイトから紙メディア、カーナビ、ハンディGPS、地球儀まで、どんなジャンルにも首を突っ込む無類の地図好きライター。地図とコンパスとGPSを片手に街や山を徘徊する日々を送る一方で、地図関連の最新情報の収集にも余念がない。書籍「パソ鉄の旅−デジタル地図に残す自分だけの鉄道記−」がインプレスジャパンから発売中。